ストラテジーペイジの2020-2-6記事。
イスラエルの空軍基地で短時間集中豪雨があって、朝の5時半にハンガーに浸水。8機のF-16が、要修理状態になってしまった。
雨量は30分で5000万リッターと観測された。
インターネットにリークされた写真によると、水位はほとんどコクピット近くまで達しており、電装系の総点検が必要になったと思われる。
しかしすべての機体は、1週間以内に飛行可能になった。
※海水ではなくて雨水だったことが幸いしたのだろう。
南部イスラエルではこれまでにこうした突発洪水が起きたことはなかった。
ちなみに同地では「雨季」は12月から2月である。
しかし過去の洪水のデータがほとんどないため、正確な予測もできかねる次第。
航空機用エンジンは、短時間なら水の中に浸かっても問題ないが、長時間だと、それが塩水でなくとも、徹底修理が必要になる。
浸水してしまったエンジンの点検は、人が手作業で部品を細かくバラしてチェックするしかないので、マン×アワーがとてつもなくかかる。それが、修理コストに反映され、巨額である。
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Russ Juskalian 記者による2020-2-6記事「A new implant for blind people jacks directly into the brain」。
57歳の全盲患者ベルナ・ゴメス氏は、42歳のとき視神経障害毒のため脳と網膜を結ぶ神経束が破壊され、明暗すらわからなくなっていた。
しかし16年ぶりに光を見た。
まず、後頭部にポートを設け、大脳皮質の後方にある視覚野に、100の電極を埋め込んだ。埋め込む先は「ユタ通り」と呼ばれる、乾電池のプラス極くらいしかない小さな面積。
この埋め込みは一時的な実験で、今は外されている。公式に承認されないかぎり、6ヶ月で取り外さなければならないのだ。しかしその半年のあいだに、週に4日のペースで、いろいろなテストがなされた。
カメラが装置された眼鏡とケーブルを接続したところ、天井の照明、人間、紙に印刷された文字を識別できたという。
さらに、大脳皮質視覚領野にじかに送り込まれた「パックマン」の映像信号を知覚しつつ、そのPCゲームをプレイできたという。
ただし、今チームが実現できている解像度は、10×10ピクセルにすぎない。アルファベット文字のおおまかな判別ができる程度だ。
いま世界には、3600万人の盲人がいる。
「セカンド・サイト」というメーカーは、稀な疾患である色素性網膜炎の患者のために、人工網膜を製造し、欧州では2011年から、米国では2013年から提供している。すでに350人強にインプラントしたという。
しかし盲人の多くは網膜を取り替えても視力を得られない。というのは、網膜と脳を結ぶ神経が損傷している場合が多いので。
すでに、人々は、心臓ペースメーカーや、皮下うめこみ式の蝸牛刺激電子装置=人工耳を移植されている。そういうのが視神経にまで広がるのだ。
ベルナ・ゴメスは最初の患者だが、医師チームはこれから2年のうちにさらに5人の患者に同様術式を施す予定だ。
ヒトの網膜は、献体意思のあった人が死んでから7時間しか機能を保持できない。実験や移植をするなら、その時間内にしなければならない。
研究チームは、死んだばかりの患者の網膜を病院からもらって、それが光のインプットを受けたときに視神経にどんなアウトプットを出しているのか、そこから調べて行かなくてはならなかった。
人体の免疫システムは、埋め込まれた電極を異物として排除にかかるはず。その長期影響は、まだ調べられていない。
解決策がある。非侵襲的なヘッドギアのような装置で、電磁パルスを三次元的に正確に視覚領野に打ち込めばいいのだ。それで、電線を頭蓋骨に通す必要もなくなる。その研究も進められている。
※脳内に直接に語りかけるどころか、脳内に直接にテレビの動画を映し出してしまえる時代が、もうすぐそこまで来ているのかもしれない!