パンデミックで漂流する豪華客船を舞台にしたパニック官能小説のストーリー案がいくつもできあがってしまって困りまくり。

 どこにも発表できんだろうし。

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 CAITLIN DOORNBOS AND HANA KUSUMOTO 記者による2020-2-7記事「Ferry spotted near Yokosuka won’t host ship passengers quarantined for coronavirus, Japan says」。

  横須賀米軍軍港の向かい、1浬もないところの海自バースに『はくおう』1万7000トンが係留されていたが、すでに自衛隊員40名を載せて、横須賀から横浜まで移動した。
 『はくおう』は防衛省が借り上げたフェリー。
 『はくおう』には94室がある。

 2-3から横浜で足止めされている『ダイヤモンド・プリンセス』号のコロナウィルス検疫支援にあたる。

 ロイターが2-6に、『はくおう』の中に発症患者を収容するのだと報じたところ、横須賀米海軍の居留家族どもがパニックに陥り、SNSに書き込んで大騒ぎになった。

 その騒ぎの後、防衛大臣は、このフェリーを隊員の寝床に使うと決めた。

 ※米軍の最大の弱点は、海外基地の家族だということが、はからずも分かってしまった。

 『はくおう』はその後、横浜の本牧埠頭に移動した。

 『ダイヤモンド・プリンセス』は、ほんらいのスケジュールでは、横浜を起点にして16日間をかけて、香港、ベトナム、台湾を巡って、また横浜に2-4に戻る予定になっていた。

 しかし1月25日に香港を出航してから6日後に、乗客1名がコロナウィルス陽性と判明。

 2-5に、乗客2666人、乗員1045人を略式にスクリーニングした。

 検疫足止め措置は2月19日まで続く。横浜の大黒埠頭。

 武漢のコロナウィルスが公知となったのは2019-12-31のことである。

 ※支援人員を送るためだけなら、『はしだて』と『はくおう』の中間サイズの汎用艦が便利。それには旧『しらね』型を拡大した艦型がよいのだ。ずっと前から言っていることだ。かたや、患者の収容や隔離のためには、米海軍が保有しているような、大型タンカー改造の巨大病院船が必要だ。さもないと数千人規模のアウトブレイクにはとうてい、対応ができない。それが分かったことも含めて、今回の事件は教訓の宝庫だ。

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 ストラテジーペイジの2020-2-7記事。
 米空軍はこのたび、射出座席の備品のサバイバルキットの中に、M-4自動小銃の軽量バージョンである「GAU-5A」を追加することにした。
 これはイスラムゲリラが支配する地域にパイロットがベイルアウトしたとき、ナイフと9ミリ拳銃だけでは、救難機が来るまで持ちこたえられないための配慮。

 GAU-5Aは、フルオート射撃はできないが、3点バーストはできる。
 適用されるシートは「エイセズ 2」である。A-10と、F-15/16/22、B-1/2がその射出シートを使っている。そこに附属するサバイバルキットの中に入れられる。当面、2000機強が対象になる。

 GAU-5Aは、使用する前にパイロットがじぶんで組み立てねばならない。最短でも30秒~1分かかる。30発弾倉×4個も、キットに入っている。

 ※イスラムゲリラにつかまると、よくて斬首、悪ければ火焙りだからね。しかしじつはこの措置の意図はもっと深いんじゃないかと思う。拳銃だけだと、ベイルアウトしたパイロットは、敵のカラシニコフ相手に抵抗しても無駄だから投降しようかという気になってしまう。しかし、もしそこに射程300mの自動小銃があったら、投降という選択はなくなる。必ず撃ち合いになる。そして弾倉が尽きたら? 残ったホルスターの拳銃で自決、という心理の流れになるだろう。米軍上層と米大統領府にとって、生きたままパイロットが捕虜になっちまったという報告がいちばん困る。それが、回避されるのだ。