古い観光バスを政府が買い上げ、「移動隔離病室」に改造して病院を応援するとよい。

 型が古い観光バスを、民間旅行会社から買い上げて、座席を取り払い、人工呼吸器付きの寝台を1つか2つ、搭載できるように改造する。それを、キャパの足りない病院の駐車場へ派遣する。
 政府や東京都がやるべき措置だ。

 五輪用の大スタジアムも、患者収容施設に改造工事するべきだ。

 かたや、民間では、この流行の終了後に、こんなビジネスが考えられる。

 倒産した観光会社の所有していたバスが中古市場に出回っているだろうから、そうしたバスを簡単に「フィールドキッチン」に改造できるキットを製造して売るのだ。

 脱サラして「路上販売店舗」を持ちたい人は、そのキットとバスを買ったら、すぐにも商売を始められる。

 もちろんテイクアウトさせる移動店舗だ。せいぜい、バス屋台。これなら、新コロが再流行しても、商売として生き残れる。
 土地付きの店舗の居抜き取得よりも、利口じゃないか?

 バスのエンジンが古すぎる場合は、そのエンジンを撤去してしまって、「被牽引」のトレーラーに改造するのでも、いいだろう。長期のライフサイクルコストを考えると、合理的かもしれない。

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 Sam LaGrone 記者による2020-3-31記事「Carrier Roosevelt CO Asks Navy to Quarantine Entire Crew Ashore as COVID-19 Outbreak Accelerates」。
       空母『セオドアローズヴェルト』の艦長ブレット・クロイツァー大佐は、3-30付の書簡で太平洋艦隊司令部に要請した。同艦のクルーを下船させ、全員、グァムの陸上施設で検疫隔離して欲しいと。

 先週、『TR』は3人の水兵の新コロ・テストのためグァムの桟橋横に移動した。そこで陽性と診断されたので、ただちにこの3名は別なフネ〔短艇のようなもの?〕によって、島の病院へ運ばれた。件の手紙は3-31に『サンフランシスコクロニクル』紙が報道して公知となった。

 すでに陽性判明している2人の水兵は、体育館内に急設された「羊小屋」様の1人隔離スペースに押し込められているところ。

 海軍長官代行氏によると、『TR』の乗員は誰ひとり、上陸は許されていない。全員の新コロ・テストをこれから実施する、と。 ※そうは言っても、物資補給のためにヘリや小舟艇が往復しているはずである。それを上陸とはいわないが、陸の者との接点は確実にある。

 だが艦長は手紙の中で主張する。軍艦の居住区は狭く密集しているので、発見された陽性者を形ばかり艦内で隔離しても実質の意味が無い。陽性テストをのんびり進めているあいだに、既知/未知のキャリアーから健全者へ、知らず知らずにどんどん伝染が広がってしまう、と。

 艦長いわく。わたしは、艦内の全階級の総員がすでに「クロースコンタクト=濃厚接触者」であると看做されるべきであると信ずる。

 陽性かどうかのテストは、〔陸上での14日間以上の〕検疫隔離のあとで全員にするべきことだ。検疫隔離する前に艦内に詰め込んだ状態でそんなことをやっていても時間のロスであり有害でしかない。
 今や『RT』は、『ダイヤモンドプリンセス』になりつつある。

 同空母には4000人以上の水兵が乗艦中である。このまま、総員退艦が遅らされるなら、30名から100名は感染するだろう。その中から死者も出るかもしれない。戦争でもないのに死者なんて、許されるか。

 ただちに『TR』に作戦中止を命じて欲しい。核動力等をメンテする最小限の要員だけを残して総員を上陸させ、艦内を消毒して欲しい。

 この措置は海軍のガイダンスにも沿ったものである。

 唯一の有効な対処法は、退艦させ上陸させた総員を、1人1人、ホテルか兵舎の個室に隔離し、その状態で14日以上を過ごさせ、そののちに、全員に陽性検査を施すことだ。

 記事いわく、今、グァム島にあるすべてのホテルの室数は、8860室。

 ※4000室が別に必要ってわけだな。これはコンテナの応急改造で対応するしかないだろう。しかし、米正規空母の最大の弱点が、とうとう発見されちまいましたね……。

 『TR』の艦上機は、『TR』に格納されたままで、陸上基地へは避退していない。この「第11空母飛行大隊」の構成人数が1000人くらいなので、『TR』には総勢5000人以上が乗っている計算。
 ※この1000人は、グァム以外の場所へもすぐ移れるわけだ。

 艦長いわく。
 軍艦内部のスペースは常にギッチギチであって、健常者を1人1人、分けて居住させるためのスペースなんて、たといそれが正規空母であろうとも、絶対に確保できるわけはないのである。

 巨大空母でも、一部の高級士官以外、誰にも個室は与えられていないのだ。軍艦では、そんなスペースの使い方はありえないのだ。

 『TR』は3-5にベトナムのダナンに寄港していた。
 『TR』の護衛艦隊の方は、『TR』にはつきそわず、南シナ海でひきつづき、作戦中である。そのうちミサイル巡洋艦『バンカーヒル』も、ベトナムに寄港した1隻だが、艦内に発症者はいないという。

 ※今後大問題になるに違いないのは、原潜乗り組みの「Aチーム」と「Bチーム」が母港で交替するさいに、新チームの中にウイルスキャリアが混ざってしまっているケースだ。作戦航海中に、熱発患者=感染嫌疑者が1名でも生じたら、そのフネは母港に引き返し、全員が下船して、艦内を徹底消毒するしかなくなる。SSBNによる核抑止は、これからガタガタになるだろう。SSNの長期行動だってしにくくなる。たとえば食料品を洋上でテンダーから積み込むときに、ウィルスも積み込まれてしまわないとは、もう誰も断言できない。最多の原潜艦隊を擁している米海軍がいちばん大きく影響を蒙るはずで、それに続くのはロシア海軍だ。《潜水艦隊のUUV化》は、これでまちがいなく加速される。

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 Charlotte Jee 記者による2020-4-1記事「People with coronavirus may be most infectious in the first week of symptoms」。
    『ネイチャー』誌の最新記事によると、新コロの伝染力は、発症から1週間内が最強であるらしい。
 ミュンヘン市での9名の症例を分析して、そのように結論した。

 この9人に関しては、血液、大便、小便の中には、コロナウィルスが存在していないことも判った。
 9人のうち4人が、味覚または嗅覚を喪失していた。

 もっと大きな調査が必要であるが、とりあえず、この結果から示唆されていること。物体表面の消毒や手洗いなどよりも、マスクの着装とうがいの方に、人々はいっそう注意を集中するべきではないのか。
 ちなみに米政府の公式のアドバイスでは、マスクは必要ではない、としているのである。

 ※ヨウ素系の「喉スプレー」が、今の場合、推奨されるのかされないのか、それを知りたいものだ。