ふと『方丈記』を読み直したが、ひきこもっているだけでは世界を救えないと思った。

 Clare Wilson 記者による2020-4-15記事「Could the coronavirus trigger post-viral fatigue syndromes?」。
     ウィルス感染症からいったん治った人が、その後も長期にわたり、疲労や、光過敏症に悩まされるケースが稀にある。

 カナダのトロント市で2002年と03年にアウトブレークしたSARS患者の中には、治ってから3年後までも、筋肉が衰えたままだったり、睡眠が普通にできないという人たちがいた。

 このときのトロント市は273人が感染して44人が死亡している。そしてすくなくも22人は、治った後も仕事に復帰できなかった。夜間の睡眠障害、昼間の倦怠感、筋肉の衰え、全身の痛み、抑鬱等のために。

 研究チームがインタビューできたトロント市の元SARS患者は全体の8%にすぎない。
 おそらく今の新コロも、流行が去ったあとに、多数の、こうした患者たちを残すだろう。

 コロナ系ではないが、「エプスタイン – バー」ウィルス症も、治癒後の長期の後遺障害を伴うことが分かっている。

 次。
  Elisabeth Braw 記者による2020-4-15記事「China Is Bargain Hunting?and Western Security Is at Risk」。
    英国でスマホ用のチップを作っている筆頭メーカー「イマジネーション」社を、中共の投資会社の「チャイナ・リフォーム」は乗っ取ろうとしていたが、英議会が騒いだおかげで、ついに4-7に中共は諦めた。

 2017年に「キャニオン・ブリッヂ」社が「イマジネーション」社を買い取ろうとしたときには、英政府は何も動かなかった。「キャニオン・ブリッヂ」の筆頭株主は「チャイナ・リフォーム」だったのだが。
 しかし20年4月、「チャイナ・リフォーム」が4人の重役を「イマジネーション」社に送り込もうとした今回の動きには、英議会の議員たちが反対の声を上げて、阻止した。

 世界には「イマジネーション」社ほど財政基盤が強くないけれども、バイオやIT系の最先端技術を有する企業が多数ある。中共は、新コロ騒ぎで防衛体力の低下するそれらの企業を買い漁り、支配するつもりである。

 2019年に中共の投資会社はEU圏内に117億ユーロ(130億ドル弱)を投資した。その大半が、会社の乗っ取りに使われている。
 2018年に彼らは米国内に250億ドルを投資している。中共政府がその買い取り活動を後援している。

 2006年までは中共企業は欧米有名企業をなかなか買収できなかった。たとえぱ「TCL」がフランスの「トムソン電子」を買収しようとした試みは、失敗した。

 ところが2008~2009のリーマンショックが中共企業には追い風になった。中共の投資集団は、体力の揺らいだ西側企業の買収に、次々に成功するようになった。ただし2011年の上海国際研究大学の調べによると、買い取り後の企業価値が引き続いて低迷しているケースも多い。

 こうした企業買収攻勢は、「メイドインチャイナ2025」という国家大戦略に基づいている。
 スウェーデンの国防研究所は、2014年から中共投資集団によるスウェーデン企業の買収が急増していると報告している。

 中共の投資会社は、中欧と東欧の企業にはほとんど手を出していない。あきらかに、中欧と東欧には、最先端ハイテクが無いからである。ハイテク支配が、彼らの狙いなのだ。

 マーケイター研究所の報告書によると、中共企業が、西側のハイテク企業に共同研究開発を持ちかけて、提携関係を結んでいる例もおびただしい。

 米国ではCFIUS(Committee on Foreign Investment in the United States)という委員会が、中共からの投資を監視し、国家安全保障の基盤を揺るがす買収を阻止し続けている。その中には、「グラインダー」という、ゲイのためのデート・アプリを開発したメーカーの買収案件までが、含まれている。

 EUには、このCFIUSに相当する、禁止強制力を有する機関が無い。これが大問題だ。

 ドイツでは、中共がドイツ国内の企業に10%を超える投資ができないようにする法的環境が整備されつつある。
 英国政府は、軍民どちらにも役立つハイテク企業が中共に乗っ取られないように監視している。

 もし仮に、下水処理の高度な技術をもつ西側企業の財務がひどく悪化し、そこに中共企業が出資したいともちかけてきたならば、欧州版CFIUSはそれを禁ずるのだろうか。たぶん、そうはしない。

 スウェーデンのエリクソン社の元CEOも、EUも早くCFIUSを立ち上げなくてはダメだ。待っている時間は無い、と『フォーリン・ポリシー』に語った。