これからは何でも「煮る」レシピに、筆頭の価値が生ずる。それはとても楽だから、歓迎されるだろう。

 Liu Zhen 記者による2020-5-12記事「China fires its latest underwater nuclear missile into spotlight with science prize」。
     中共政府は国内の十大科学発明功労者に「巨浪3」SLBMの開発チームをノミネートして表彰した。
 巨浪3は固体燃料で、レンジが1万2000kmあり、シナ沿岸から北米大陸まで届く。
 2018と2019-12に試射されている。

 ※本当はリアル試射によってトランプの口撃に酬いたいのだが、それができないものだから、「表彰」によって代行したわけだ。支那軍もかなり苦しいと見た。なぜならこのニュースはCCTVで報道してもらえてない。政府が支持してないわけだ。

 その前のSLBM「巨浪2」のレンジは7400kmだった。「巨浪2」を搭載するSSBNは『094A』型原潜である。

 「巨浪3」は『096』型SSBNに搭載される予定だが、それが就役するのは2025年になりそうである。

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 Alex Hollings 記者による2020-5-12記事「Cutting edge Navy tech could fake fighters, UFOs using lasers」。
    戦闘機の尾部にとりつけた次世代のレーザー銃から、非常に短いパルスのレーザーを一瞬だけ発射すると、空中に、長繊維状の紅炎(フィラメント)が生成される。つまり空気がそこだけプラズマ状に変わり、本体の戦闘機とまぎらわしい熱赤外線源となって、しばらく空中に残り続ける。そのフィラメントの長さは今の技術でも数百m、将来技術では数マイルにまでできる。すなわち、赤外線にロックオンしてくる敵ミサイルのシーカーを、その空気のフィラメントで欺くことができる。
 これは戦闘機だけでなく、艦船が、赤外線シーカーを使っている対艦弾道弾を回避するのにも使えるだろう。

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  Holly Godbey 記者による2017-11-11記事「The American Civil War ? the Union told all the European countries if they recognized the Confederacy’s legitimacy, it was equal to declaring war against the Union」。
   南北戦争が起きるや合衆国政府は、南部を承認すればそれは宣戦布告と看做す、と欧州列強に警告した。
 このときフランスは、英国が南部を承認すればいいのに、と望んだ。

 英国国内の繊維工場は、南部産の綿花に依存していた。この綿花の船荷が滞ると、工場が止まってしまう。南部の港にも滞貨の山ができあがっていた。

 しかしもし英国が南部を承認して米国と戦争状態になれば、米国はカナダを占領併合するに決まっていた。

 けっきょく英国は中立し、北部と南部の双方との取り引きを続けた。
 とはいえ北部が南部の港をブロケイドしており、そのブロケイドを密輸船式にくぐりぬける必要があったので、綿花の搬出量は十分の一に落ち込んでいる。

 合衆国が特に怒ったのは、英国の造船所が南部から軍艦を受注して売ったこと。戦後、米国政府は英国政府にこの件をねじこんで、損害賠償として1550万ドルを支払わせた。

 南部の外交使2名がカリブ海にて英仏行きの船に乗り込んだ。たまたま所在の北軍の軍艦が、舳先越しに警告砲撃を2発行ってその船を止め、2名を逮捕した。これには英国政府が怒り、カナダに1万1000人の兵を展開して、米政府が謝罪しなければニューヨーク市を攻略する手筈を整えた。このたびは合衆国政府が公式に謝罪して収めた。

 フランスも公式には中立したが、心情的には南部の味方だった。
 ただし単独で米国と戦争できるほど相対的に強くはなくなっていたから、まず英国がつきあってくれることが南部支援の前提となる。それで、しきりに英国をそそのかしたわけだ。

 フランスの野心はメキシコにフランスの息のかかった帝国を築くことにあった。南部を味方にすれば、それは簡単になると期待した。

 しかしフランス人民の態度は一枚岩ではなく、カトリック教会とナポレオン3世の周辺者は南部を支持したけれども、共和主義者たちは北部を応援。

 南北戦争中、フランスも、南部産の綿が得られずに、綿製品の欠乏状態を強いられた。

 当時の欧州列強の中で、ハッキリと口に出して北部を支援してくれたのは、ロシア帝国だけだった。
 ロシアは英国海軍との将来の対決を意識していて、そうなった際に米国が味方になってくれれば有り難いと打算していた。
 そこでロシア艦隊を7ヶ月間、米国沿岸に派遣して、もし英仏が介入すればわれわれが北部に味方する――とデモンストレーションした。

 その頃、ポーランドでは対露叛乱が起き、弾圧された指導者たちは国外に逃れた。南部はそのポーランド人を取り込もうとしたのだけれども、失敗している。

 やはりまた、実現はしなかったが、電信線をシアトルからカナダ領を縦断させてアラスカ経由、シベリアと海底電信線を接続しようという話もあった。

 合衆国政府は、南部で解放した黒人奴隷を、オランダ殖民地だったスリナムに送ることはできないかと考えて、オランダ政府に打診した。この話も、実らなかった。