屏風型の、常に湿っている衝立壁。それによって、浮遊ウイルスをトラップできるような。

 Joseph Trevithick 記者による2020-5-11記事「This Is What Ground Forces Look Like To An Electronic Warfare System And Why It’s A Big Deal」。
     過ぐる五月の七日に、米陸軍の第11装甲騎兵連隊(加州フォートアーウィンのNTCにおけるOPFOR部隊=露軍役)の長であるスコット・ウッドワード大佐が、ツイッターに、註釈付きの衛星画像を公開した。
 地表に展開している1個大隊が、上空から電磁波エミッションをモニターされれば、どのように見えてしまうか。……1両・1名の配置まで、まる見えである。カモフラや地形植生の利用など、ほぼ、意味なし。

 これが今、ウクライナやシリアで現実に進行している電子戦なのである。

 このツイート投稿は、ビジュアル擬装の価値について大佐が質問を受けたので、それに対する、わかりやすい回答として示された。
 露軍からは、ぜんぶ、見えているのだ。敵は双眼鏡で見るのではなく、アンテナで視ているのだ。

 もちろん、接近戦の状況では、じぶんのシルエットを不明瞭化することには大いに価値がある。

 だが、EW(電子戦)能力を有する敵が相手であった場合、いかに念入りなカモフラ擬装も、夜の闇も、悪天候も、キミの現在位置をごまかしてはくれない。キミが僅かでも電磁波を輻射する限り、そこにキミが居ることは、終始、敵にとっては、明瞭なのである。

 敵が12km以内に所在しているなら、どんな錯雑地形であれ、1両1両の位置をピンポイントで把握できてしまう。それが今のEWの力。
 ※原文中「ムース・ガーデンズ」という固有名詞が出てくるが、これはNTC内の特定のエリアで、車両を敵眼から遮蔽し易い地物や植生に富む場所の如くに想像される。つまり砂漠状の開闊地ではない。

 ウッドワードは、どのようなセンサーでここまで「見えて」しまうのかは教えてくれない。しかし現代の陸上部隊は、殊にAFVであれば、データ・シェアリング・システムで無線結合されているから、ひっかりなしに電磁波を輻射しているはずだ。もちろん歩兵のVoice無線や携帯電話も、見逃されることはない。

 こうした逆探技術は日進月歩している。明日は、もっとすごいことになっているのだ。

 もうひとつ。さいきんのAFVは、敵のATGMから照準されぬようにするために、ミリ波レーダーや撹乱妨害電波を輻射するようになった。APSの一部として。
 しかしそれは、遠くにある敵のパッシヴ・センサーに、ありありと、そこにAFVが所在することを、教えてしまうのである。

 対IED用として米軍は、2年前に、MRAP(M1235)をベースにしたEWTV(電子戦戦術車両)をこしらえた。無線視発式のIEDの作動を妨害し、ゲリラ同士の携帯電話通信を逆探できるものだ。

 また、陸軍用の無人機であるグレイイーグル(MQ-1C)に吊下させる電子戦ポッドも開発中だ。
  ※ドイツ陸軍もとうとう、海外展開部隊の支援のためにMQ-1プレデター級の攻撃UAVの導入検討に入ったようだね。

 エミッションコントロール=EMCON が、これからの課題である。敵もそれに努力している。
 ※偽エミッションを出す「影」をロボットで展開させるのも手だろう。

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 Steven Novella 記者の記事「Likely No Summer Break from COVID-19」。
      こんどの新コロは、夏になったら流行が下火になるのだろうか?

 それを予測するには、世界各地の罹患者数が、それぞれ同地の「緯度、気温、湿度、学校閉鎖、3密禁止令」とどのくらい相関しているかを、見ればいい。
 そこでわがチームは、3月20日と、3月27日の、世界各地のデータについて、それを調べてみた。

 その結果、新コロの伝染力は、気温とはほぼ無関係だとつきとめた。

 他方、湿度に関しては、わずかに、逆相関が見られた。※だから北海道が多かったのか?

 このたびのわれわれの調査以前にも、複数の、特定地域での所見として、新コロ流行と気温とは相関が無いことが示唆されてきている。

 過去250年強、北半球では、10回のインフルエンザのパンデミックがあった。
 そのうち2回は冬にスタート。3回は春。2回は夏。3回は秋にスタートしている。そしてそのすべてにおいて、第二波は、約半年後に起きた。
 つまり要するに、季節とインフルエンザとの間には、関係などないのだ。

 ※日本の第二波は9月~10月を襲うと仮定すると、学校年度頭を9月にずらしても、いきなり休校だぜ?

 このたびの調査では、朗報もある。
 学校閉鎖、ソーシャルディスタンス、三密禁止令といった措置は、あきらかに、新コロ抑制と相関が見られる。
 ※それは逆に、三密業界にとっては、死刑宣告だよね?

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 JENNIFER H. SVAN 記者による2020-5-12記事「Ramstein’s ‘COVID Armada’ is equipped to shuttle passengers in safety」。
    ドイツにある米空軍のラムステイン基地。基地外の居宅から軍人たちを基地に運ぶバスとバンは、第86車両手配中隊が運行させている。

 毎日およそ20両で、70人から100人を乗せて走る。

どんな新コロ対策をしているか。まず、乗客用の最前列~第2列の座席は、使用禁止にした。ドライバーから距離をとってもらうために。

 運転席まわりには、透明ビニール製の仕切りカーテン。
 すべてのシートには、使い捨てのプラスチック・カバー。※これはゴミ袋で代用できそうだ。

 バスの乗降口がひとつしかない場合、ドライバーは、乗降が済むまで、車両の外に立って待つ。
 客が降りたら、シートを除菌する。手摺、ハンドルなども同様。

 乗客は、2列席にぴったり並んで腰掛けることは許されない。2列席に1人で腰掛けてもらう。
 バスの中央通路をはさんで、左右両サイドに1人ずつ座るのは、OK。
 ふだんは44人を運べるバスが、この方式だと、20人に抑制される。

 ラムステインでは、この方法は、今のところ、成功している。ドライバーたちはずっと陰性である。

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 Alexander Alonso 記者による2020-5-11記事「Here’s what the future of work will look like」。
    新コロ後の「会社」の風景はどうなるか?
 まず、「オープン・フロア(大部屋)」は、永久に、消えてなくなる。

 ビルの中には、密に多数のコンパートメントが配置され、社員たちは、互いに近くに居るのに、空間は物理的に隔壁で間仕切りされた、そんなオフィスに、通勤するようになるのだ。

 すでにコンセプト・モデルが提示されている。「6フィート・オフィス」というデザインだ。
 あらゆる場所に体温センサー。高熱社員は、オフィスビル内に存在することを許されなくなる。

 PPE(パーソナル・プロテクティヴ・イクイップメント)が、従来の制服の代わりに認められる。
 ※小学生時代に読んだ学習雑誌の記事で、未来の社会では人々は衣服を洗濯などせず毎日捨てるようになる、と書いてあった。それがとうとう実現するのか!

 会社には、CHROという役職が新設される。チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサーズ。すなわち、パンデミックなどから労務者全員の身体生命を保護する指導係だ。

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 P.W. Singer and Ma Xiu 記者による2020-5-11記事「China’s ambiguous missile strategy is risky」。
    中共が東風26/21/17 に、核弾頭と非核弾頭の両方を取り付けられるようにしている政策は、世界を不安にさせている。

 中共が侵略を始めたとき、周辺国や米軍が、中共軍の通常戦力に反撃したつもりでいたが、じっさいには、核運用部隊を破壊した――ということも起き得るからだ。
 その結果、中共軍が核戦争を勝手に始めるかもしれない。

 中共軍は核運用部隊と非核運用部隊を地域的に分けている、と言われてきた。
 だが2017年から、それは怪しくなっている。その年に配備された「東風26」は射程4000kmで、米露が2019年まで自粛をしていたINF=中距離核戦力にあたる。

 ところが東風26には、通常弾頭も載せるらしいのだ。2020年のジェイムズ・アクトンの報告によると。

 しかも、同じ「東風26」運用旅団に、核攻撃も、非核攻撃も、担当させているようなのだ。これは著しく危険な政策である。
 これは公開情報で裏づけられる。2017のCCTV報道だ。

 東風26は「グァム・エクスプレス」である。支那大陸からグァム島に向けて発射された東風26の弾頭が、通常弾頭なのか、核弾頭か、わからないようにする政策を、わざと、中共軍は採用しているのである。
 リスキーで無責任な話だ。

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  Mackenzie Eaglen 記者による2020-5-11記事「What If the Pentagon Skipped 5G?」。
     5G用に最適だがGPS(1575.42メガヘルツと、1227.60メガヘルツ)ともかぶってしまうミッド・バンド=1ギガヘルツ~2ギガヘルツ〔Lバンドは、厳密には500メガヘルツから1.5ギガヘルツである〕を米政府が5Gプロバイダのリガード社に分け与えてしまった――というので、空軍内部からは文句も聞こえてくる。

 解決策は、じつはある。それは読者が想像するような「6G」ではない。

 「O-RAN」である。ソフトウェアでネットワークプロトコルをドライブする新技法だ。モバイル通信を、より速く、より安全にできるのである。
 このソフトウェアの開発に、国費(軍の予算)を突っ込むべし。

 そうすれば、ファーウェイにも勝てるし、GPSも危険にさらされないんだから。