乾舷を無理に下げるのも、上甲板を嵩上げするのも、本末顛倒だから。
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Erik Stokstad 記者による2020-7-1記事「Leptodora transport mercury from lake bottoms to their surfaces」。
なぜ特定の湖の特定の魚の体内から危険水準の水銀が検出されるのか?
従来、湖水のサンプリングを、昼間にばかりやっていたために、この謎が解明できなかったのだと判った。
環境中に水銀が出てくる最大の源は、金鉱石を精錬する小規模工場と、石炭燃焼ガスである。
ここから水銀が大気中に放出されたあと、最終的に降雨に混じって落ちてくる。
その水銀が、湿地や湖底のような酸素にとぼしい地面に降ると、バクテリアがそれを「メチル水銀」に変える。それが食物連鎖により魚類の体内に蓄積される。
メチル水銀は、胎児や小児に、とても有害である。
マグロのような海の最終捕食者の細胞には高濃度の水銀が観察される。
他方で、藻類・動物プランクトンが豊富な湖沼に棲む魚は、メチル水銀の含有濃度が低い。
食物連鎖の基底層が分厚く、そのあいだに分散希釈されるからだと考えられている。
それに例外があった。北米の平原地帯にある湖水の淡水魚だ。生物相は似たようなものなのに。
カナダ、サスカッチュワン州のカテプワ湖で、この謎がようやく解き明かされ始めた。
昼間に釣り上げたイエローパーチ(30センチくらいの淡水魚)と、夜間に釣り上げたイエローパーチのメチル水銀含有量を比較すると、後者の値が大きい。
レプトドラという体長1.5センチの動物プランクトンが鍵だった。
半透明で、一つ眼。研究者は「幽霊ミジンコ」と仇名している。
幽霊ミジンコは、昼間は魚類から捕食されないように湖底に潜む。そこには酸素がない。そして夜になると湖面近くまで浮上して、他の動物プランクトンを捕食する。夜間は多くの魚は寝ているし、起きているやつもあまり眼が効かないので、幽霊ミジンコは襲われずに済むのだ。
ところが魚類もさるもの。一種類のイエローパーチは、夜間に水の振動を頼りにして、この幽霊ミジンコを捕食することができるように、進化していたのだ。
この幽霊ミジンコの体内のメチル水銀濃度は、他の動物プランクトンの2倍である。理由はおそらく、昼間に酸欠気味の湖底でバクテリアや小虫を捕食しているためだ。
夜間に釣られるイエローパーチは、この、幽霊ミジンコを捕食できるタイプなのだ。だから、メチル水銀濃度が、昼間に釣られるタイプのイエローパーチの2倍もあったのである。
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ストラテジーペイジの2020-7-2記事。
6月6日に、フィリピン警察は、マニラ市内の中共ギャング設営の闇病院を捜索した。摘発はこれが3件目であるという。4月からすでに6箇所のアングラ病院の閉鎖が命令されている。
これらのモグリ医院は、中共系不法滞在者のための新コロ施療を当初目的としてできたのだが、今では、本土で開発された新コロ用の新薬を勝手にテストする手伝いもしているという。
比島には中共国籍の住民が15万人所在する。大半は不法滞在で、インターネット系犯罪(オンラインゲームからオンラインギャンブルへ誘導)の片棒担ぎをしている。そして彼らの媒介ゆえに、マニラ市などの大都市には、ただちに新コロが流行してしまう。
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Garrett Reim 記者による2020-7-1記事「Record number of UAV shoot downs prompt new USAF tactics and countermeasure pod」。
2019年に世界で撃墜されたUAVは14機だったが、今年は6月までにもうそれが24機に達している。こうした統計はオクスフォード大の中にある「Drone Wars UK」が集めているので参照するとよい。
2020-2にリビア上空でロシア製のパンツィールS1がMQ-9リーパーを撃墜したのは、ひとつの警鐘である。いままでのように、ゲリラの頭上をリーパー無人機で支配できた時期が、去ろうとしているのかもしれない。
中東で多数、使われている攻撃型UAVは、中共とトルコから供給されている。
トルコ製の「バイラクター」はシリア、リビア、イラク上空で作戦している。
そして2020年だけですでに14機、撃墜された。
バイラクターの主力モデルは「TB2」という。メーカーはバイカル社。2014年から売り出した。トルコ軍には「TB2」×110機が納品されている。
4発の小型レーザー誘導兵装。滞空27時間可能。高度は2万7000フィートまで行ける。
しかし「Pantsir-S1」のSAMは高度3万2800フィート、水平距離20kmまで届くし、30ミリ機関砲も高度1万フィートまで有効である(水平射程は2.2浬)。
リビアでは今年、中共製の「翼竜2」も9機、撃墜されている。UAEが持ち込んでいるものだ。