宇宙兵器の条約は2つある。外宇宙での核実験を禁止した1963条約と、大量破壊兵器の軌道周回を禁じた1967条約。

 ストラテジーペイジの2020-7-12記事。
  日本政府が地ージスを買うと決めたのは2017末。その前年に、ルーマニアで最初の地ージス基地が運開していた。また2018にはポーランドにも運開した。

 ルーマニアに地ージス基地がつくられたときは、まず2014にニュージャージーで施設を完成させておいて、それをバラバラにして60個の「40フィート・コンテナ」に詰め、ルーマニアへ輸送した。

 次にポーランドに同じ地ージスが持ち込まれた。さらにハワイにも。
 これら3箇所の地ージス基地は、各々、24発のミサイルを擁する。
 それらの開設コストは、1基地あたり、7億6700万ドルであった。

 地ージスのSM-3は、ブロック1だと、水平射程が700km。だがブロック2になると、その三倍。
 SM-3の到達高度は200km以上である。
 SM-3は四段式ミサイルである。

 米海軍はABM能力のあるイージス艦を約40隻、もっている。
 ABM能力のないイージス艦は米国内外に100隻以上ある。
 ABM能力のないイージス艦にABM能力を付与する工事には3000万ドルかかる。米海軍はその改修をどんどん増やすつもりである。

 ※2019に北鮮がイスカンデルもどきを発射して、非抛物線投射を実現した時点で、地ージス構想の理論が破綻した。イスカンデルは、通常の抛物線軌道の頂点に達する前に、高度60km未満で水平飛行になり、緩降下。その高速エネルギーと空力フィンを使ってターゲットの少し手前で再度上昇し、落下はほぼ垂直。射程が600kmでも山口県には届き、山口県の基地は破壊されてしまう。そもそも地ージス基地が山口と秋田に2ヵ所あれば日本全土をカバーできる、とする説明の前提は、敵の弾道弾が通常の放物線弾道で飛来し、そのミッドコースにおいて探知とトラッキングと未来位置予測が比較的に容易であることであった。この前提が消えてしまった。「低高度滑空跳躍型」だと、ブーストフェイズでの早期探知と落下点予想ができなくなり、ミッドコースの未来位置も予期至難。だから、探知のためのレーダーはもっと前に(日本海上に)出す必要があるし、逆に迎撃ミサイルは緊要防禦点のすぐ近く(太平洋側)に、分散的に配するしかない。ターミナルフェイズ迎撃しかできないのだ。

 次。
 Matt Jancer 記者による2020-7-12記事「Can Sugar Destroy a Car’s Engine?」。
    自動車のガソリンタンクに砂糖を混入するとその自動車は壊れるのだろうか。
 じつは、砂糖はガソリンには溶けない。だから、投入された砂糖は、ざらめ状に底に貯まるだけである。

 砂糖の結晶のサイズは200ミクロン程度だ。エンジンの手前にセベラル個あるフィルターの目は、200ミクロンよりも小さい。したがって砂糖はシリンダーの中まで到達できない。

 インジェクション式が主流の今日、それは当然である。
 古いキャブレター式であっても、複数のフィルターで事前に阻止される。

 理論的には、砂糖がフィルターを目詰まりさせることによるトラブルはあり得るが、それで発火したりすることはないだろう。

 大量の水が燃料タンクに混入すればエンジンは燃焼しなくなる。しかしちょっとの量ではダメだ。ピッチャーで注ぎ込んだぐらいでは。

 米国のGSでは、エタノール混じりのガソリンが1990年代から売られている。10%とか15%、稀には85%もエタノールを混ぜたガソリンも売られていることがある。
 エタノールは吸湿性が高い。だからみんな、水混じりのガソリンで車を走らせているようなものなのだ。それでエンジンが壊れることはない。

  ※砂糖がクルマを壊すというのは都市伝説だが、この記事は、砂糖の混入が生コンクリートをダメにするかどうかには一言も触れていない。