Minnie Chan 記者による2020-8-15記事「China unveils two-seater design for stealth plane based on J-20 fighter」。
中共のCADI社は、単座ステルス攻撃機「殲-20」をベース機体とし、それを複座化したAWACS機を開発中である。同機は、空中指揮の機能も担う。地上のロケット部隊にも発射命令を出せるという。
シンセンで運営されている「War Industry Black Technology」というSNS上に、外観スケッチと合わせてそのリポートが出た。
図をみると、シート配列はサイド・バイ・サイドであり、ロシアの「スホイ34」を参考にしているようだ。
タンデム複座よりも、両パイロット間の意思疎通がよくできる。
味方の水上艦艇や潜水艦に対しても、この「戦闘機改造AWACS」が、早期警戒情報を提供できる。
この複座機は、攻撃任務には投じられない。武装は、自衛用のAAMだけである。
ただし、香港の批評家は言う。タンデムならばともかく、サイドバイサイドへの改造は、空力の大きな変化を伴ってしまうから、試作は簡単にはまとまるまい、と。
J-20の派生型というよりも、別な新しい機体になってしまうだろうと。
「殲20」の主任設計技師 Yang Wei は、2018年の中共のエアショーでプレスに対し、J-20には未来戦の要求に合わせた派生型が複数開発される、と語っていた。
※旧著『日本の兵器が世界を救う』の中でわたしは、仮称「EA-1」(国産電子攻撃機1型)を提言した。複座で、「F-35」や「グラウラー」以上のAESAレーダーと赤外線センサーを搭載し、エンジンには、「スーパーホーネット」よりは数段非力でも、燃費が良くて赤外線輻射が抑制される国産品を2基搭載して、長大な滞空可能時間と洋上での生残性を実現し、自衛幻惑用の低出力レーザー以外の兵装は持たず、空中での敏捷機動性も放棄する代りに垂直尾翼を廃してしまって、どの有人戦闘機よりも形状上のステルス性を高めた「ミニ・ステルスAWACS」である。もしも「F-22」よりもステルス性に優れた「前方ピケット警戒機」が安価に製造できるとしたなら、高額な第五世代戦闘機は必要はない。他のプラットフォームから発射される対空ミサイルや対艦ミサイルを、空中から指揮すればいいだけだからである。エンジンも、既存の国産の低馬力のもので、十分になる。このメリットに、中共は気がついたのだろう。
次。
「病院船」よりも、「油ゴミ掬い取り船」が必要じゃないか。環境省予算で。