意図的拡散テロ・マスク――の登場は近い。

 KIM GAMEL 記者による2020-9-4記事「Face masks with valves are now off limits for soldiers in South Korea」。
    CDCの警告にもとづき、米陸軍の第8軍は、在韓米軍将兵が、一方通行の通気弁から呼気を排出するタイプのバルブがついているマスクを着装することを、禁じた。

 この排気孔からは、着装者のウイルス混じりの呼気が、周囲の他者に向けてそのまま放流され得る構造であるため。
 ※つまり着装者の身を守ってくれるが、周辺者へは配慮が無い。

 韓国の食品薬品安全省大臣も、こうした排気バルブがついたマスクは推奨できないと表明している。

 在韓米軍は先月から、基地外公共空間での基地関係者のマスク着用を義務付けている。
 《ネック・ゲイター》とかバンダナ/スカーフでもよい。ただしバルブ付きマスクだけは駄目だ。

 問題のマスクは《Vogmask》というらしい。1個30ドルで基地内売店で売られていた。
 吸気は、多層フィルター構造の布面を透過してくる構造だが、呼気は、排気バルブから楽に抜け出して行く仕組みになっている。このバルブは、本人が息を吸い込むときには自動的に閉じる。

 バルブ部分にはフィルターがないので、着装者の呼気に含まれているウィルスはノーチェックで出て行ける。

 第8軍の禁令は、将兵だけでなく、その家族、軍と契約している文民、基地出入り業者にも、及ぼされる。
 VOGマスクの着装者が、基地ゲートを入ることは、もうできない。

 キャンプ・ハンフリーの基地売店いわく。通常の返品手続きが適用されます。購入時のパッケージに入ったままの、未使用のVOGマスクは、返品・返金可能です。

 韓国は大気が汚染されているので、こんどのパンデミックより前から、人々は汚染避けのマスクを着装することが珍しくはなかった。
 しかし在韓米軍は、制服の米軍将兵がマスクを着用することを、今次パンデミック前はずっと禁じていたのである。

 バルブ付きの防塵マスクは、建設作業員たちの間では前から人気だった。呼吸が楽だから。
 しかし、伝染予防の見地からは、このタイプのマスクは推奨し得ない。

 この点では、「フェイス・シールド」も、それ単体ではあまり意味がない。これは『Physics of Fluids(流体の医学)』という学術誌で実験した記事が、図版付きでわかりやすい。

 ※これからの生物兵器テロリストは、静かなモーターで強制排気され続けるマイクロ換気ファンのついたマスクを着装して、駅や地下街を歩き回るだけで、その目的を達成できるようになるだろう。その換気ファンの正規品にはフィルターがあることになっているのだが、特殊改造が施されていれば、外目には、わかりようがない。それは、内部で炭疽菌の袋に直結している、拡散装置かもしれないのだ。つまり、最も社会に気配りしているような外見の人物が、じつは、最も危険な、《歩く生物兵器》たり得るわけだ。