いま米海軍はSSNを54隻、SSBNを14隻もっている。

 David Van Dyk 記者による2020-9記事「Bring Back Coast Guard Sub Hunters」。
    米ソ冷戦が終わり、ソ連の潜水艦が米本土沿岸をうろつくことなどもうなかろうと考えられたので、それまで沿岸警備隊の船艇が備えていたASW機能は、撤去された。

 しかしカリブ海で潜航艇を利用した麻薬密輸が激増し、中共の潜水艦隊がインド~太平洋を広く脅威する趨勢の中では、米コーストガードはAWS機能を再付加されるべきであろう。

 かつてのコーストガードによる対潜作戦は、けっして形ばかりのものではなかった。WWII中、米東海岸で独潜が活動を続けられなかったのは、沿岸警備隊の貢献である。

 コーストガード船が米海軍とともに台湾海峡のFONOPに加わったのは2019-3の『バーソルフ』が初。駆逐艦『テーティスウィルバー』とともに。

 グァムにも3隻、沿岸警備船を常駐させるようになった。※そこは米領土だから、不思議はない。

 しかしこのように中共潜水艦隊のうようよする最前線に出ているのに、対潜探知能力が船艇には与えられていない。これはマズい。

 カリブで2006に最初にとっつかまえたコカイン輸送潜水艦は『ビッグフット』と綽名された。クルー4人でコカイン3トンを輸送中のところを、コスタリカ沖で拿捕。

 潜航深度はわずかなものだが、レーダーにひっかからないので、大問題だ。

 WWII中の『トレジャリー』級の警備艇は全長327フィート。ソナー、爆雷、魚雷発射管まで有していた。※当時の潜水艦は夜間に浮上して行動していることも多かったので、二次元短魚雷が有効だった。

 しかし海軍が専用の《駆潜艇》を投入するようになってからは、それらコーストガード船は、上陸作戦の護衛任務に回った。

 LCS構想が破綻している。その対潜ミッションパッケージは、コーストガード船艇に与えられるべきであろう。

 ※わが海保船艇は、1時間で自動無害化する「連繋浮遊機雷」を、敵船艇の前路に投射できる機能を追加されるべきである。炸薬を最小にしておけば特に国際法上の問題はない。



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