「ロイタリング・ミュニション」の訳語を早く確定する要あり。「上空うろつきミサイル」か「無人自爆機」か?

 ……訳語が確定しないと現場や関係者の意識も高まらないからね。
 1発数百万円の自爆型ドローンが、1両数億円の戦車・APCを破壊できるようになりつつある。最初に開発したのはイスラエルだ。適当な目標がみつからなければ、自動的に戻ってきて着陸するから、ムダにもならない。
 まちがいなくこの調子だと、マスプロ化も進み、1発が数十万円に下がるだろう。そうなったら、これを防ぐのに1発1000万円近いSAMなど発射していられるわけがない(スティンガー級で1発400万円といわれる)。いくら未熟・非力であっても、ソリッドステート式の高射レーザー銃をAFV上に実装して行くしかなくなるだろう。

 自爆ドローンを増強普通科中隊レベルで(従来の対戦車小隊/分隊が)駆使し得るようになり、他方で高度に自動化された軽便な対空レーザー・システムが完成しない場合、もはや装輪APCを戦場で頼ることはできなくなる。いままで築いてきた戦法は、チャラにされてしまうだろう。

 次。
 ストラテジーペイジの2020-10-22記事。
  比島空軍は9月に6機の「A-29 スーパーツカノ」を受領した。2017年末に発注された分である。

 9-28に判明しているところでは、北鮮は2020-1から2020-5の間に、ロシアおよび中共から、50万バレル~160万バレルの石油を密輸した。ほとんどが、瀬取りである。

 中共政府は報道を禁じているが、中共海軍は艦艇の運用隻数に関しては9月時点で「世界最大」になった。
 すなわち中共の現役艦艇は、航空母艦×2隻、SSBN×7隻、SSN×8隻、非核動力の潜水艦×60隻、駆逐艦×50隻、フリゲート×49隻、コルヴェット×71隻、ミサイル艇×109隻、駆潜艇×94隻、砲艇×17隻。
 揚陸系では、LHD(大型ヘリ空母)×2隻、大型揚陸艦LPD×8隻、戦車揚陸艦LST×32隻、LSM×33隻。
 支援系では、掃海艇×36隻、洋上給油艦×19隻、沿岸給油艦×30隻、艦隊補給艦×27隻、兵員輸送艦×6隻、などなど。

 現役艦艇だけでも743隻あり、うち6割が戦闘任務艦である。
 このほか、50隻以上の民間貨物船やフェリーを中共軍は臨機に雇い上げている。

 ※自慢好きの支那人がなぜこの事実を自慢しないのかというと、これが国内に知れ渡ると「だったらさっさと台湾を攻め取れよ。軍は何やってだ」と人民が不審に思うにきまっているからである。これまででも、たとえば10人乗りくらいの低速プロペラ輸送機を2万機ぐらい量産することは、近年の中共にとっては、金額的に造作もなかった。それを支那本土奥地から片道飛行で集中させたら、20万人の空挺作戦が1夜に可能で、複数の空挺堡が簡単に確保できてしまうだろう。また、武装兵20人くらいが乗れる高速ボートを5000隻くらい調達するのも彼らにはわけのない話で、それを使えば1晩で10万人を彼岸へ送り込んだ上、次の晩以降もピストン輸送が継続できる。もちろん、動員された低速漁船団による囮行動が加わるから、台湾の手持ちの対艦ミサイルはすぐに尽きる。簡単にできることをなぜしないのか? 人民に対してこの説明ができないことに、中共指導部は苦しむのである。



日本有事―憲法(マックKEMPOH)を棄て、核武装せよ! (PHP Paperbacks)


なぜ私は核武装論をやめたか (Voice S)