霊滅の下品館より

 Derek Thompson 記者による記事「How Big Tech Impeached Donald Trump」。
    フェイスブック、スナップチャット、ツイッターは大統領のSNSアカウントをブロックした。
 アップル社、グーグル、アマゾン社は、SNSアプリのパーラーをホストしていたが、それを停止。
  ※グーグルはアマゾンの傘下企業だろ?

 レディットは、r/DonaldTrump のサブレディットをbanした。
 トウィッチは、トランプのストリーミング・チャンネルを不可能にした。
 ショピファイはトランプのアフィリエイト・ストアーを終了させた。
 ユーチューブは、大統領選挙の結果に疑問をなげかける動画を投稿したすべてのチャンネルを削除するとアナウンスした。
 ティクトクとピンタレストは、「#stormthecapitol」「#StoptheSteal」等のハッシュタグがついた投稿を削除しつつあり。

 化学企業のダウ社は、大統領選挙の結果に文句をつけている人への寄付・醵金はしないと声明。

 トランプ支持者たちはフォックスニュースの中で、これは1938年のナチのクリスタルナハトと比べられるものだと主張。

 ※複数の有力プラットフォームを1社で兼営し、さらに巨大サーバーまで抱える業態は、どう考えても独占禁止法の趣旨に合致していないように思う。いままで何故誰もこれを指摘しなかったのだろう?

 次。
 本日、半藤一利氏のご逝去を未明のネットと夕刊にて承知し合掌。うわ背があったし、身体と頭脳の両軸エリートだったのだなぁといまさらながら確認した。どの会社でも欲しくてたまらない人材だろう。
 文春新書『零戦と戦艦大和』の座談が終わったあとの雑談で、石川信吾かだれかの名をわたしが出したら半藤氏がすぐ反応した。ああきっと生前にじっさいに本人に取材したこともあるのだ、と思った。わたしは元軍人に片端からインタビューできるような歳回りでも財産持ちでもなかったので、せめて図書館で戦前の本を読み漁ることに決め、活字から戦前の文脈を吸収することに努めたのだ。
 その成果をたとえばPHP文庫『日本陸海軍失敗の本質』の「石原莞爾」で、古手の書き手の人たちに問うてみたつもりだったのだが、何の反応も聞かれなかったのは心残りだ。それは最新書き下ろしの『封鎖戦』でも同じで、わたしはもうこういう無反応に慣れっこになってしまった。
 まあ人間、できることをするしかないよね。

 このたび光人社さんが、文庫の『地獄のX島で米軍と戦い、あくまで持久する方法』を増刷してくださる。近々、書店に出るだろう。ほんのすこしだが、内容を修正したところがあります。



零戦と戦艦大和 (文春新書)