ネットを見てみたが、このような製品はどこからも売られていないようである。
尖閣事態対応諸部隊の必需品と思う。
旧来の寝袋には浮力がない。またそれ自体に「空気層」が無いために、冬季のビヴァークでは断熱マットのようなものを別に用意して下に敷く必要があった。
シュラフを3層構造とし、空気を注入すれば底層が膨らむようにしておけば、シュラフと別にエアマットを携帯する必要は、自今、なくなる。
最上層表面を耐水性素材で作っておけば、テント無しのビヴァークも可能になる。個人用の天幕を携行しなくてもよいとなれば、歩兵は、他の有用な装備品や需品を携行する余裕を獲得するだろう。
夜営中に鉄砲水に襲われた場合は、寝袋がそのまま自動的にラフトになって浮くので、天地顛覆せぬかぎり、溺れ死なない。
水害出動にさいして、一般人を救難するためにも、この特殊寝袋を上空から散布してやるとよい。
緊急に負傷者を搬出するときの「橇」「担架」としても、適当。
行軍中、なりゆきで渡河が必要になったとき、この簡易ラフトに装具の重さを分担させ、みずからはラフトの脇にしがみついて泳げば、溺れ死なない。装具も濡れない。
このラフトの上に腹ばいに寝そべり、特殊なパドルを操作すれば、泳ぎの不得意な兵隊も、水上からの潜行が可能に……。
彼岸に着達したら、ラフトを裏返し、「ずーしーほっきー」のようにとりあえずこのシュラフごと背負ってテイク・カバー。
このラフトを地面に敷き、その上をゆっくり歩兵が歩けば、対人地雷は反応しない。よって寝袋が2個あれば地雷原を超えられる。
このラフトを鉄条網障害帯の上に投げかけると、穴が開いて空気は漏れるが、四重の膜は引き裂かれることなく、その上を歩兵が超越するのをたすけてくれるだろう。
パールハーバーの真実 技術戦争としての日米海戦 (PHP文庫)