陸自の需品科の「野外炊具」に「特3号」を加え、氷点下80度冷凍冷蔵庫を持たすとよい。

 すでに「2号(改)」には冷凍冷蔵庫が付属している。野外で発動発電機によって冷凍を維持できる能力は、究極非常事態のときにも役に立ってくれる。
 そのためには冷凍能力を、ファイザーワクチンにも対応可能な摂氏マイナス80度まで強化したものを持たせたい。
 損耗更新用ではなく追加装備とし、「1号」を使っている部隊にも持たせる。

 こうすれば、海外から緊急に空輸されてきた冷凍ワクチンを、日本全土の配給経路のどこかで無駄に失活させてしまうリスクは最小限にできる。自衛隊が運輸会社のバックアップとなり、不測の事態にも遺憾なきを期すべく待機するのである。たとえばヨコタ飛行場の近くで。

 もちろん、一回食品保管など別な用途に使ってしまった冷凍庫をワクチン保管のためには使えない。だからこの新装備は、今次パンデミックが収まるまでは、冷凍スタンバイ状態で空のまま無菌倉庫にずっと保管しておく。
 来年以降、パンデミックが収束したら、そのときはあらためて、冷凍鮭保存など他用途に使ってもいいだろう。

 この「特3号」をコンテナサイズにすれば、死体保存にも使えるようになる。そのコンテナを空輸したり、艦船に搭載することも自在だ。

 ワクチンのファーストバッチが日本に来るまでにあと数ヶ月かかる。数ヶ月あれば、このコンテナは製造できるだろう。少しはスピード仕事もできるってことを、防衛省は見せて貰いたい。



地獄のX島で米軍と戦い、あくまで持久する方法 (光人社NF文庫)

(管理人Uより)

 皆様は先月の終わり頃に発刊された『新装版 地獄のX島で米軍と戦い、あくまで持久する方法』、もうお買い求めになられましたか? 私は買いました。
 この名著が一番最初(四谷ラウンド版の頃)『印税ゼロ』で書かれたのは、本当にすごい話だと思います。いえ、私は数々の傑作兵頭本を世に送り出した四谷ラウンドの社長様は、聖人に叙せられてもおかしくないと思っていますよ。
 第8章の『鎖鎌』の話は、謎解きみたいで私は好きです。未読の方には是非、おすすめです。