新型コロッケも流行中。

 Michael Shoebridge 記者による2021-2-15記事「Xi Licenses Chinese Coastguard To Be ‘Wolf Warriors’ at Sea」。
    国際法を無視した自称権益海面に関して海警に武器使用を許可した熊プーの新法は、海警を国営海賊化するもので、当然、国際法違反である。

 海警は指揮下にある漁船団とともに以前から他国のEEZ内で他国船を威嚇し、時に体当たりまでかましている。

 それら中共船は昨年、フィリピンとベトナムの漁船複数を沈没せしめ、しかもその乗組員を救助しようとしなかった。
 中共が量産開始した1万トン級の海警船は、単にデカイというだけではなく、体当たりを考えた特殊な強化構造船体として設計されている。

 最新の欧米の軍艦は、衝突にはとても弱い。いまどき、どの海軍も、ラミングなど想定していないからだ。
 だから衝突事故を起こしてしまうと、軍艦は、いつも大ダメージを蒙る。
 2018年に原油タンカーと衝突したノルウェーのフリゲート艦は、喪失を避けるため砂洲にみずから乗り上げたが、全没は防げなかった。このフリゲートは修理コストを見積もられ、けっきょく廃艦と決まった。

 シナ人も馬鹿ではない。いくら「狼戦士」だろうが、やたら火器を使うのはマズイということは弁えている。そこで、体当たりに特化した特殊船体と特殊戦法を練っていたのだ。

 西側軍艦は、中共コーストガード船から体当たりを食らえば、修理に大金の必要になる大損傷はまぬがれないので、逃げるか、火器で反撃するしかない。相手に先に火器を発砲させることを、中共は重視している。それで海上開戦の大義名分が得られるとたくらんでいるのだ。

 中共公船とわたりあうすべての外国船舶は、中共公船をみかけたら、すぐにスマホでビデオ撮影を開始すること。そして何か事件が起きたらすぐにそれをSNSにUpせよ。さもないと、先に中共の宣伝機関が、都合よく編集した動画を世界に公表して、悪いのは外国漁船・外国商船だということにされてしまうから。

 ※かつて米海軍には連邦の軍艦不足を補うために「私掠船」を恃むしかなかったという時期があったが、中共は軍艦の数は余っているのにさらに海洋権益を欲張って「公殺船」を投入するに至ったわけだ。中共の海警船は今や国際法上は「海賊」と変わりないので、こちらのコーストガード船は先手を取って威嚇射撃を開始し、ラミングの企図を封ずるのが正しい判断になろう。威嚇射撃合戦になれば、敵の悪巧みは崩壊する。そのビデオを見れば誰もが中共が悪いと思うから。

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 Prachi Patel 記者による2021-2-12記事「Plasma gun sprays out high-quality graphene」。
   黒鉛/炭素を原子数個分の厚みに並べた物質をグラフェンと称するが、無限の可能性を秘めた素材ながら、その製造コストの高価なことがネックであった。

 しかし、高温のプラズマ・スプレーを使えば、グラフェンを簡単に量産できて、価格破壊ができるのではないかと、今、模索されている。

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 James Temple 記者による2021-2-14記事「Bill Gates: Rich nations should shift entirely to synthetic beef」。
    ビル・ゲイツの新著『いかにして気候の破局を回避するか』。

 意欲的な世論啓蒙である。鉄鋼産業やセメント産業、さらに肉牛生産業も、二酸化炭素排出をなくさねばならず、それはできる、と発明家たちを激励している。

 本の最終章でゲイツ氏は、米政府はクリーン・テックに対する公共支出を5倍にせよ、と訴えている。すなわち350億ドルに。
 ※こういう動きに株式市況が反応しているのか。バイデン政権なら やりかねんからな。

 記者は昨年12月にゲイツにインタビューした。この本をネタに。

 ゲイツいわく。
 牛が草を栄養に変えるためには胃の中のバクテリアの助けを借りねばならず、そのバクテリアが二酸化炭素をどうしても生産してしまう。
 だから、合成たんぱく質、もしくは、植物蛋白で作った偽ビーフが、必要なのだ。

 肉牛の肥育で比較すると、じつは北米の農家は二酸化炭素排出に関しては優秀。むしろアフリカの牛の方が、肉1kgあたりの生産のために、より多くの二酸化炭素排出を伴わせているのだ。

 私は、世界の貧乏な80ヵ国が合成肉を食えと主張しているんじゃない。先進国の国民がまず、100%合成肉を消費するように切り替わるべきなのだ。

 ※牛の畜産も酪農も先進世界では絶滅させねばならんというゲイツさんの大胆なご提案だ。ただし注意が必要だ。体内のバクテリアにセルロースの消化を依存していない動物は、消化器官内から発生する二酸化炭素も少ない。したがってゲイツ氏は当面、牛だけをターゲットにしており、他の家畜・家禽の業界を攻撃するつもりはないのだと思う。

 低所得者の住宅暖房を、天然ガス燃焼ストーブから、電気による熱交換器(ヒートポンプ)に取り替える事業に、ゲイツは出資している。その方が月々の光熱費は安くなるのだという。