高級車の車体に宣伝ロゴが入っていると、おちついてゆっくり走れないかもしれない。

 Evan Bleier 記者による2021-2-24記事「What Are the Chances Tiger Woods Makes Another Comeback?」。
   ウッズは右足の脛骨と腓骨の両方を、上下2箇所で複雑骨折し、どちらも皮膚から飛び出している。治療として、ロッドを脛骨に入れて、固定させられている。
 他にも脚部と足首の骨の損傷があるが、それはネジとピンのコンビネーションで固定した。
 筋肉などの腫れの圧力を逃がすために、その患部を覆っている筋肉の一部は切除された。

 ウッズは過去に二度、左足の脛骨を疲労骨折している。2008年には、関節鏡手術の途中で左足の十字靭帯が断裂していると診断された。
 したがって左足を庇うために右足ががんばっていたのだが、その右足を今回、破壊されてしまった。

 ウッズは過去に5回、腰も手術している。5回目は顕微鏡手術で、2020-12-23のことであった。
 医者でなくとも予言できる。ウッズがゴルフコースに戻ってくることはもうないだろう。

 もしウッズがプロゴルフトーナメントに今後もう出ないとなると、彼は正式引退になる。
 PGAツアーで82勝したゴルフ・プロは2人しかおらず、ウッズはその1人だ。ウッズはメジャーなチャンピオンシップで15勝した。

 『フォーブズ』によればウッズの昨年の銀行資産は6000万ドル以上。1996年にプロになってから今日まで15億ドルは稼いでいる。もちろん、CM出演などを含めて。
  ※ワンダフル・ワンダ。あれを言わされたのだから、ロゴ入りの車くらいゆっくり走らせてやれよ、とも思うぞ。

 いま45歳であるウッズが完全復活してメジャータイトルを18個取り、ジャック・ニクラウスに並ぶという可能性はゼロになったのだが、本人の長い人生と健康を考えれば、もう休んだ方がいいだろう。

 昨12月にウッズは、12歳の息子のチャーリーとともにPNCチャンピオンシップのエキシビジョンに出場した。キャリアの最後のプレイとしては、それはよかったのではないか?
 2017のどん底から這い上がって2019マスターズでまさかの優勝というミラクルも見せてくれたし。あれほどのカムバック・ドラマは、1回でもう十分だよ。

 次。
 Natalie Parletta 記者による2021-2-25記事「Why don’t whales get cancer?」。
   クジラやイルカは、動物としては異例に長命であり、しかも、癌に罹らない。
 巨体は多くの細胞を抱えているから、それだけ発癌リスクも増えるはずなのに、逆なのである。この不思議は「ピートのパラドックス」と呼ばれてきた。

 最近の研究。クジラ目は、遺伝子をすばやく進化させて、腫瘍を抑制してしまうのではないかと。それができたから、巨体化したのではないかと。