ライン設計に一工夫を加えるだけで「弾撥性」の余裕を与えられるはず。ワクチン量産然り、マスク量産然り。

 JOSEPH DITZLER 記者による2021-3-4記事「Navy says Johnson & Johnson’s one-dose coronavirus vaccine is coming to bases in Japan」。
     在日米軍関係者への新コロワクチンの接種は、ワクチン入荷待ちのためまだ完了していない。
 これからさらにモデルナが着荷する。また、ジョンソン&ジョンソン社製の「ジャンセン・ワクチン」も加わるであろう。モデルナは2回射ちが必要だが、ジャンセンは1回射ちで済むものである。

 ジャンセン・ワクチンは、射たれた人の85%が新コロに罹らなくなるという有効性が証明されている。免疫ができるのは、射ってから28日後である。

 横須賀のキャロリン・ライス海軍軍医大佐によると、在日米軍将兵の70%はワクチン接種をしたいと言っている。今のところ。
 モデルナの接種は、米軍内においても、義務ではない。射ちたい者だけが、接種してもらう。

 在日米軍将兵のうち、すでに33%は、モデルナの1射目を受けている。また6%は、モデルナの2射目も受けた。

 過去3週間、日本国内の悪天候などのため、ワクチンの各基地への配送の速度は鈍っている。

 新コロ接種についての理解を深めるためのフェイスブック・ライブのセッションが水曜日に開かれ、そこで佐世保の軍医中佐いわく。次のワクチンが佐世保に配達されるまでには、2週間から3週間かかるだろうと。
 佐世保でモデルナの2射目を待っている人が接種を受けられるのは3月末になるであろう、と。

 米軍基地における接種優先順位の「1a」は、ヘルスケアワーカー、エマージェンシー出動者、公共保安関係者。その次位の「1b」は、まもなく出港もしくは海外戦場に展開する予定の将兵、エッセンシャルな職種の者、および、75歳以上の者である。

 おそらく4月以降にはフェイズ「2」に分類される関係者が接種を受けられるであろう。

 国防衛生局で立てている目標。7月4日までに、米軍ヘルスケアシステムの世話になっている関係者900万人の80%に対して予防接種を完了する。

 在日米軍の中では、比較的人数の少ない陸軍と空軍が、先にフェイズ「2」に進むであろう。というのは海軍将兵は4万人もいるのに対し、陸軍と空軍はその1/20の人数しかいないから。
 ジャンセン・ワクチンの最初の荷が佐世保に届くのが来週になるか来月になるのかは、なんとも言えないという。

 次。
 Brent Sadler 記者による2021-3-2記事「America’s Strategic Materials Problem」。
    フォルクスワーゲンもフォードも、集積回路などの微細電子資材の品薄のために、パンデミック後の需要回復に、自動車の製品供給が追いつきそうにない。車体が造れても、電装品が揃わない。チップがないのだ。焦ってはいるが、どうにもならない。それらを増産してもらうにしても1年はかかる。

 北米の自動車工場だけではない。たとえば米海軍も、東アジア圏(韓国、台湾、中共、日本)で生産されるマイクロ電子パーツに、供給先の80%を依存してしまっているのだ。

 ※テスラ社も電池のパナソニック依存が怖いので加州に「お抱え工場」を新設し、なんでも垂直抱え込みして安心したいと思っているご様子だが、こういうパラノイアはキリがないぞ。ワクチンやマスクは、なければ生死にかかわるが、電動カーがなくたって誰も死にはしない。そんなもの、焦らなくていい。

 米海軍の戦略資材のサプライ上の不安分野の筆頭が、マイクロ電子パーツ。
 その次が、精密工作機械(世界の製造シェアは、中共>ドイツ>日本>イタリア>合衆国>韓国>台湾)。
 その次が、タングステンである。

 タングステンを米海軍が何に使っているのかというと、通信機やレーダーに不可欠なのだ。
 世界のタングステン市場の80%は、いまや中共が握っている。
 米政府は問題は把握しており、現物ストックを積み増している。
 米国内にはタングステンの精錬業者は6社ある。また中共以外のソースとしては、ボリビア、ドイツ、スペインがある。

 その次の不安分野が、チタニウムである。
 航空機や、錆を嫌う海洋構造物に、不可欠だ。※沖ノ鳥島の岩礁を防護しているメッシュワイヤーは、チタン合金製だった。

 2019年の実績で、米国は、チタン素材の86%を海外から輸入した。筆頭が日本、ついでカザフスタン、ウクライナである。
 米国内には複数のチタニウム鉱山があるけれども、その生産が振るっていないわけ。

 チタンの次に不安なのが、アルミニウム。
 2020年の現状で、米国はボーキサイトの75%、アルミナの49%を輸入に頼った。輸入先は、ブラジル>豪州>ジャマイカ>カナダである。

 ※チップのプラントを設計するときにこれから肝要な着眼は、製造能力の「弾撥性」だろう。需要が急増したときに、ラインが瞬時に増産モードに切り替わるように、工場を計画するときから、考えておくのだ。マスク用の素材の工場にも、この着眼が必要だったよね。