船に据えた風車の回転トルクをそのままスクリュー軸に伝達すると、小型商船が風上へまっすぐ進めるようになるという。

 興味のある人は、Harry Valentine 記者による2021-3-5記事「 Mechanical Power Transfer for Wind Turbine Powered Boats」を読むがよい。

 次。
 Michael Dahm 退役海軍中佐 による『プロシーディングズ』記事「China’s Desert Storm Education」。
   42日間でイラク軍をクウェート全土から叩き出し壊滅に追い込んだ1991湾岸戦争。
 これが中共軍の改革を本気にさせた。もはや米軍に対する立ち遅れが許容されなくなった。

 あの作戦から30年経ったのだが、その30年で中共軍はどれだけ近代化されただろう。

 熊プーはさいきんの演説で、中共軍を2049年までに米軍と対等にすると吠えている。英訳すると「ワールド・クラスの軍」だ。

 陸海空の統合作戦能力、ならびに大距離遠征作戦の見本を、米軍が湾岸戦争で示した。

 精密打撃能力にしても、C4ISR能力にしても、中共軍が米軍の水準に追いつくなど、1991には夢物語と思われただろう。しかし、いらい30年間の彼らのキャッチアップ努力はめざましいではないか。

 中共軍のさいごの実戦経験が1979-3のベトナム侵攻だったというのは誤解である。
 中共とベトナムはそれから10年以上も国境で砲撃とコマンドー攻撃の応酬を続けてきた。中共軍はベトナム戦線にローテーションで部隊を送り込んで戦場感覚を練磨させていたのだ。その仕上がりが1988の南シナ海におけるリーフの実力奪取であった。

 1993に中共軍は全面改革計画を策定した。

 この時点で中共軍は、現代戦争の質的転換点は、中東戦争でもなく、フォークランド戦争でもなく、湾岸戦争であったと認定した。

 80年代に中共はイラク向けとイラン向けに70億ドル分もの兵器を輸出していたが、それはイランイラク戦争でも、湾岸戦争でも、ほとんど役に立たなかった。外見だけ近代兵器らしく見せていても、技術レベルの次元が低すぎたのだ。

 レーガン政権は、主敵であるソ連を打倒するために、中共に新鋭兵器のサンプルを売り渡してやった。
 東欧崩壊直後の1989年に天安門事件が起き、その制裁として西側からの対支武器輸出はストップする。

 しかしたとえば1994就役の『052』型駆逐艦は、米国のガスタービン、ドイツのディーゼル、フランスのソナーとレーダー、そしてイタリアの魚雷の技術を組み合わせたものなのだ。

 またクリントン政権は、J-8戦闘機にF-16の電子器材を後付けしてやるというビジネスを続行させた。ソ連が消えて中共が主敵になっていたというのに。
 ※レーニンが言った通りになった。

 中共軍は、長射程の精密誘導兵器による作戦を、非接触戦争と呼んでいる。

 2016に中共軍はそのドクトリンから「人民戦争」の流儀を捨てた。

 ※どうやって部下集団に異常なモチベーションを与えて大仕事を最高速に達成させるかという面白い話が2011年の米国映画『マージン・コール』の中で描かれていた。メンバーひとりひとりにターゲットを示し、達成できたら各人にボーナス1億数千万円。そしてまた、チーム全体にもターゲットを示し、それが達成できたら、やはりメンバーひとりひとりにボーナス1億数千万円を追加で支給するとする。このようにすれば、個人目標を先に達成して余裕ができたメンバーは、空いた時間で他メンバーを補助した方が得である。足の引っ張り合いも起きない。新コロで医務が逼迫している病院に対する政府による金銭支援は、この方法で実行すべきである。