東京五輪の「聖火」は、紅白の紙テープに下から送風して垂直に靡かせ、そこへオレンジ色のLEDを下から照射する「フェイク炎」に切り替えるべきである。

 その必要電力はすべて風力タービン+ソーラーパネル+電池によって供給されるべし。この演出変更は秘密裏に準備して、開会式本番にて奇襲的に披露すべきである。ショボくていい。というか、ショボいほど、今回の五輪にふさわしい。世界は誰もそれを批難はできず、欧米偽善メディアはこぞってむしろ賞讃するほかにないのである。これによって我が国が欧米諸国以上に地球温暖化防止を気にかけていることは劇的に印象づけられる。併せて、近代五輪はいまや「聖」でもなんでもないことを、暗に示唆する皮肉ともなろう。

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 AFPの2021-4-4記事「Inuits, Vikings, no Covid dead: Five things to know about Greenland」。
   この火曜日にグリーンランドで議会選挙があり、地下の天然ガスを開発すべきかどうかの針路が決まる。

 原住民はイヌイットで、4500年前にはいたと見られる。
 10世紀のバイキングの赤毛エリックがこの島をグリーンランドと名づけた。

 ※この記事はまったくスルーしているが、10世紀は地球が温暖だったので、じっさいにこの島は緑だった。だからバイキングも定住できたのである。そこに陸地があることはみんな知っていた。

 いまから300年前、デンマークがこの島を再発見した。そのときは氷の島だった。

 ※グリーンだった島がイヌイット以外の定住者によっていったん放棄されてしまった理由は、地球が寒冷期に入って植生が絶えたから。AFPは温暖化に恩恵があったことを意図して隠蔽しようとしている。デンマークが人を送り込めるようになったのは、越冬に必要なノウハウと資材・技術全般に進歩があったから。

 1979年にグリーンランドには大幅な自治権があたえられたが、地元税収だけでは財政が成り立たない。それで、デンマーク政府が毎年6億2000万ドル規模の財政補助をしている。これはグリーンランド予算の三分の一に相当する金額。

 グリーンランドの外交権、和戦権はコペンハーゲンが握っている。しかしグリーンランド自治政府は、1985年にEUから脱退した。

 現在、人口5万6000人。首府のヌックにはそのうち1万8000人が住む。九割はイヌイット族である。
 グリーンランドは、ゴールド、ウラニウム、ルビーなどを地下に埋蔵する。しかし鉱山は2つしかない。
 天然ガスと原油は、あるんじゃないかと期待されているが、まだ発見されていない。

 かつてアルミニウムの精錬に用いられたクリオライト(氷晶石)では収益は得られなくなっている。
 ※ウィキによると1799にグリーンランドで発見され、1886からアルミ精錬の融剤として輸出されるようになったが、その後、蛍石にとってかわられて、鉱山は1987に閉じられた。

 グリーンランドの氷河は温暖化により後退している。氷河の溶けた水は、ミネラルリッチな岩石粉を多量に押し出してくる。その粉を採取し、アフリカや南米の乾燥不毛地に撒けば、そのまま肥料になってくれるというので、いまや、土くれが輸出品だ。

 グリーンランドでは、このパンデミックを通じて、たった31人しか新コロ感染者がいない。

 1年以上前、最初の感染者が確認されたところで、自治政府はすぐに、グリーンランドの国境を事実上、封鎖した。ただでさえ孤絶した土地柄なのに。そして観光インバウンド依存度が高い財政なのに。
 ※極寒地では人は屋内に密集するしかないので、正しい措置だろう。

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 Phoebe Wall Howard 記者による記事「Tesla owner with Mustang Mach-E reports threats on social media from Tesla fans」。
  フォードが電気自動車の「マスタング マックE」を発売しているのだが、このオーナーたちと、テスラ車のオーナーたちとの間で、SNS上ですさまじい罵倒合戦が、米国では展開している。たがいに、相手が自動車事故で死ぬことを熱望しているのだ。まあ、SNS時代では、こういうのも珍しくはない。



尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか 他国軍の教訓に学ぶ兵器と戦法