梶原一騎は、ヒーローが必ずライバルに敗れる話を書いた。超人的な努力をしようが、現実には突破できない壁がある。子どもたちがそれを知っておくべきだと考えたので。

 Sally Weale 記者による2021-4-6記事「’Very intimidating’: teachers on sexual harassment by pupils」。
    イングランド南西部にある、成績不良生徒が集まったクラスの担当は、女教師にはまず勤まらない。ここでは、女性教師がセクハラのターゲットとなり、セクハラ野郎は多数の生徒たちなのである。

 授業中、女子生徒と互いに乙な所を触り合っている男子生徒がいるので、その2人に離れて座るように命ずると、男子生徒は文句を言う。「こいつを机の上に寝かせてファックしてたわけじゃないでしょ」

 この学校で仕事を続けている女性教員は、スカートは履かない。かならず背後からファックのポーズをされてしまうのだ。

 チャイナウイルスのために学校がロックダウンしたことの悪影響も大きい。生徒はネットでエロ動画ばかり視る習慣をつけてしまった。

 とあるセカンダリースクール(11~16歳対象の中等学校。英国は16歳までが義務教育である)。
 生徒たちは授業中もスマホでエロ動画を見るのに余念がない。
 もちろん昼休みの学校食堂でもエロ動画を見ている。
 休み時間には廊下で見ている。

 女教師も同じ食堂をランチに利用するが、入っていくと一斉に、ウルフ・ホイッスル(ヒューヒュー口笛)を吹かれる。
 行列に並んでいると、「尻を叩いてやれ」などいった野次が飛ばされる。

 男子生徒は15歳くらいになれば、5フィート1インチの女教師よりもデカくなる。彼らが女教師に聞こえるように露骨なエロ話をするのは、脅迫と同然だ。

 多くの女性職員は、いたたまれずに、学校の仕事を辞めてしまう。もちろん、心的外傷を負って……。



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