何年も前の話題性ある事件で急に逮捕があるタイミングは、政府が何か別の《不人気》からワイドショーのテーマを逸らしたいと思っている時と重なる場合もある。

 Garrett Reim 記者による2021-4-28記事「US Special Ops buys AeroVironment’s anti-armour Switchblade 600 loitering munition」。
   SOCOMは2610万ドルで、携行型の無人自爆機「スイッチブレード600」を装備化する。
 「スイッチブレード600」はアエロヴァイロンメント社が2020-10に公開している最新兵器だが、軍から発注されたのはこれが最初。
 数量は非公開。

 SOCOMはこれを海上の、特殊作戦用の特別な舟艇から発射するという。2023-1までにはできあがる。
 ちなみにシールズだと「マークV」型高速ボートを、沿岸作戦任務に駆使している。

 「スイッチブレード600」は1人で担いで運搬できるチューブ。まずガスの力で射出され、空中でプロペラを回して飛翔を続ける。
 80km先まで飛び、連続滞空40分可能。そのあいだに搭載カメラで標的を見定め、ダイブして自爆する。
 標的は、動いている戦車でもOK。弾頭には装甲貫徹力がある。

 SOCOMはもう何年も、より小型で歩兵が携帯する「スイッチブレード300」を〔アフガニスタンなどで〕使いこなしている。

 3月にはメーカーが公表した。「スイッチブレード300」を最初に購入する外国軍は英国軍になると。それについて米政府はすでに輸出を承認したようだ。

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 AFP による2021-4-21記事「Mexico says cartels using drones to attack security forces」。
   メキシコ国防相いわく。メキシコでは麻薬カルテルが、爆装ドローンでメキシコの警察や軍を攻撃するようになっている。軍は2006年から国境警備に動員されている。

 最近の事件。月曜の夜に発生。アギレラ市でギャングが封鎖した道路を啓開中の警察が爆装ドローンで攻撃された。警察官2名が、それぞれ腕と足を負傷。容疑者は逮捕されている。

 いまのところ犯罪組織が保有するドローンは、十分な重さの爆薬を携行できないようである。それで、警察も助かっている。
 メキシコでは麻薬ギャングのために2006年以降、30万人も殺されている。

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 Conrad Duncan 記者による記事「Suspected hand grenade found in Germany turns out to be sex toy, police say」。
   ジョギングしていたら森の中にバッグが落ちていて、中に手榴弾みたいなものがある――という通報で駆けつけたドイツのパッサウ市(チェコおよびオーストリー国境に近い)の警察。
 爆弾処理班に調べさせてみたら、それはゴム製で、中にセックス用のローションが詰まっており、どうも夜の遊びに使うものらしいと。しかし外見はわざわざ手榴弾そっくりに作られていたのである。
 バッグの中にはコンドームも入っていた。

 ドイツでは今でもWWII中の不発弾がみつかるため、こうした珍事も、さほど驚かれない。



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