ハマスはイラン製の爆装ドローンも放ち始める。

 Ian Sample 記者による2021-5-14記事「Delay in giving second jabs of Pfizer vaccine improves immunity」。
   ファイザー・ワクチンの接種方法だが、マニュアル通りにインターバルを3週間空けて射った人よりも、12週間空けて2回目を射った人の方が、免疫抗体が3.5倍も多くつくられていることがわかった。

 英国のバーミンガム大学などがつきとめた。比較対象は、80歳代の人たち175人である。

 ということは、できるだけ多くの老人に早く第一射を射ってもらうためには、第二射の接種計画は遅らせてもいいとした英政府の判断は、結果オーライだったことになるだろう。

 次。
 Lawrence Ulrich 記者による2021-5-13記事「How Is This A Good Idea?: EV Battery Swapping」。
   EVのバッテリーパックを「スワップ・ステーション」にてロボットに交換させるという発想はすでに2007年から実験されている。「ベタープレイス」というベンチャー企業が試した。

 2011年時点で日産のリーフは電池で80マイル走ったが、再充電には数時間を要した。バッテリースワップ方式なら、80マイル走る電池を、交換時間10分で次々と載せかえていけるぞ、というのが謳い文句。

 誤算があった。ロボットが待機するスワップステーションを1箇所つくるのに、50万ドルで足りるだろうと見込んでいたが、じっさいやってみると、200万ドル必要であった。

 このベンチャーの立ち上げ人は2012年にルノーから引導を渡された。電池交換式のルノーEVは1500台も売れなかった。

 だが今でもバッテリー・スワップが行けると夢見ているベンチャーは健在である。中共のEVメーカー「ニオ」や、サンフランシスコの「アンプル」社だ。

 「ニオ」社のパワースワップステーションでは、5分でバッテリーを交換できることを目指す。油圧リフトに車両を載せ、レーザーで誘導されるロボットアームが車体の底のネジを外してバッテリーを交換する。安全監視のため人間のオペレーターも配する。

 ニオ社は、バッテリー抜きのEV車を売る。すると他社製より1万ドルは安くなる。買い手はそのかわり、70キロワットのバッテリー(リース)を有料で次々交換できる契約を結ぶ。平均すると客は、123マイル走ったところで交換に来るという。

 ところが、最新のEVは、1回充電すると、200マイルから400マイル走る。ポテンシャルとして517マイル行けると標榜するルシッド社の「エアー」もあり。

 満充電は、「テスラ・スーパーチャージャーズ」や他社の充電オアシスだと35分必要。

 しかし高速充電技術は年々進歩している。ポルシェの「タイカン・ターボ」のオーナーは、充電ステーションで20分待っていれば〔350キロワットの?〕充電ができてしまうとしたら、わざわさせ630kgのバッテリーを外したりとりつけたりするスワップシステムにメリットを感じるだろうか。

 ルシッドにいわせると「エアー」は20分の充電で300マイル走れる。それで、時速60マイルで高速道路を5時間行くのに十分なのだと。
 20分なら長距離ドライブ中のトイレ休憩にちょうどいいだろう。

 バイデン政権は、150億ドルを投資して全米に50万箇所の公共充電拠点を築くと言っている。

 テスラも2013に「モデルS」でバッテリースワッピングを試してみたが、こりゃダメだと結論している。

 バッテリーは、1個だけでも高額だ。それを余計に大量にあちこちにストックしておくのは、資源のムダ使いである。のみならず、その大量のバッテリーに、常に充電をしておかねばならない。たいへんなコストである。場所も取る。まったくエコじゃない。……と、スワップ方式反対派は言う。

 スワップ派は反論する。そのバッテリーから電力グリッドにまた電気をもどしてやることだってできるじゃないかと。

 いずれにしても大量の中古バッテリーや廃バッテリーが町にあふれる時代は近い。

 バッテリー規格の統一もまず不可能だ。各EVメーカーは、自社が最も良いと思う充電基地で全世界を満たしたいはず。

 ホンダとGMは共同で新バッテリーを開発している。
 しかしたとえばテスラとGMが互いの知財を譲り渡すかといったら、ありえないだろう。

 結論。マーシャル・プラン級の政治決定でもなされないかぎり、バッテリースワップ方式に未来はないだろう。

 ※水素を封じ込めた燃料電池のカートリッヂだと、世界規格はあり得よう。トヨタはとうぜん、その規格で世界を支配するつもりでいるだろう。



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