リムペット時代の終わり。

 Amir Vahdat and Jon Gambrell 記者による2021-6-2記事「Iran’s largest warship catches fire, sinks in Gulf of Oman」。
   オマーン湾でイランの最大の軍艦が深夜2時25分に火災を起こし、水曜日に沈没した。
 『カーグ』という全長679フィートの軍艦。

 この前モサドに紅海でリムペットを仕掛けられたイランの補給船とは、別の船である。

 水曜日の夜には、テヘラン郊外の石油精製施設でも火災が発生。ちなみに現地の気温は摂氏40度に近かった。
 火曜日には格納庫内でイランの古いF-5戦闘機のエジェクションシートが作動してパイロット2名が死亡。

 ※フロッグマンがハンドリングできるような重さのリムペット爆薬では、大きな外航船舶は沈められないのだということが分かってきて、モサドは戦法を変えたのだと想像できる。船内に蔵められる荷物の中に発火装置をまぎれこませた方が、大ダメージを与えられると計算したのだろう。WWI中にドイツの在米工作員が、北米の港からフランスへ向かう貨物船に時限発火装置を仕掛けて大西洋の洋心で沈めた方式への、先祖返りなのだろう。ところで中共が生物兵器をこしらえていることがハッキリした今、「超音波加湿器」を中共がBCテロ兵器として使ってくる危険について、政府はじゅうぶんに用心をしなければならなくなった。超音波加湿器は、水を加熱しないでいきなりエアロゾル化できるから、溶液中のミネラルやケミカルや病原体、真菌胞子やマイクロプラスチックなどがそのまま空中に漂い出す。それらの微粒子は、蓋をされているはずの精密機器の裏側にまで入り込み、人が吸い込めばいきなり肺の奥まで達する。たとえばナタンツの遠心分離工場をモサドがサボタージュしようと思ったら、目に見えない導電性物質を超音波加湿器で地下空間内に拡散させてやればいい。それで回路の短絡が起きる。うまくすれば火事も起きるだろう。

 次。
 ストラテジーペイジの2021-6-2記事。
 正規装備となっている「MQ-8B ファイアスカウト」無人ヘリの、初の事故。
 双胴形LCSからの発艦に失敗した。
 ソフトウェア不具合と機械故障が相次いで起こった。
 ローターが船体とセフティネットに接触。機体は水没。
 大陸棚なので、残骸は引き揚げられ、調査される予定。

 MQ-8Bを米海軍は2009から導入しているが、就役しているのはぜんぶで24機。それが今では23機に減った。
 これまで事故はなかった。

 原因解明はいそがれる。というのも米海軍は、これを大型化したMQ-8Cを導入する予定で、その機数はB型よりもずっと多い90機になる。
 C型のテストは2020-10に終了している。

 B型が1.4トンなのにくらべてC型は2.7トン。C型の値段はフル装備で1800万ドル。

 B型は「シュヴァイツァー330」という有人ヘリを無人化した。
 C型は「ベル407」を無人化した。ソフトウェアの多くが流用である。

 C型は、兵装として70ミリのAPKWSレーザー誘導ミサイルを予定。こいつのレンジは6km。
 ペイロードは1.3トン。
 空荷なら12時間連続滞空できる。ただし熱暑地では10時間が限界。空気が薄いので。
 リモコンは母艦から270km先まで可能。
 イタリア製のAESAレーダーを積む。