天性の料理人とパティシエは「武漢ウィルス」に感染しないことが判明。

 Allison Hoover Bartlett 記者による2021-6-13記事「Seeking clues to mysteries of coronavirus by studying a person’s ability to taste bitterness」。
   バトンルージュ総合病院の耳鼻咽喉科医バーハム氏(38)。週に3回の気管切断術とか、1日30件の内視鏡検査とかやってた。患者から新コロをうつされやすい職種だといえる。彼の同僚の耳鼻咽喉科医たちは案の定、感染してしまった。しかし彼だけは、感染しなかった。

 鼻科が専門であるバーハムは、やがて、あることを察した。これは「T2R38」という遺伝子のおかげではないかと。

 この遺伝子、人の嗅覚に関係している。
 これを「スーパーテイスター遺伝子」だと1990年代に命名したのは、イエールの心理学者女史。

 しかし、味蕾が常人よりたくさんあるがゆえに、丁子、キノコ、ピノノワール(赤葡萄)の匂いの差に敏感に気づく人々はどうなのだ? バーハム自身が、そうしたスーパー嗅覚者なのであるが。

 というのも、T2R38が与えるのは、唯一「苦味」の感能力だけなのだ。だから「スーパーテイスター遺伝子」と呼ぶのは不正確だ。

 スーパーテイスターは、コーヒーや、ブロッコリーの中の苦味を細かく把握する。
 父親と母親の両方からT2R38をうけつがないと、誰もスーパーテイスターにはなれない。

 そしてまた、このT2R38遺伝子は、免疫系にも役割を果たす。

 バーハムは今次のパンデミックのさなかに、ピンと来てしまった。スーパーテイスターは新コロ重症患者にはなりにくいのではないかと。

 T2R38を片親のみからうけついでいる人は、新コロに罹るが、症状はマイルドで済む。
 そして、T2R38をどちらの親からもうけつがなかった人は、新コロに罹って重症化するのではないか。

 たまたまバーハムの友人(40代前半)が新コロで重症におちいったが、その友人の奥さんはピンピンしていた。そこで友人とその奥さんに簡単な味覚力テストをしてみたところ、友人は「ノンテイスター」(件の遺伝子を1個ももっていない)、奥さんは「スーパーテイスター」(両親からT2R38をうけついでいる)であると判明した。

 T2R38は、先天的な免疫システムに貢献している。主機能は、繊毛構造や粘膜をつくりだすこと。それらが侵入病原体をスウィープし、希釈し、硝酸によって殺す。

 苦味の度合いを敏感に区別できるような遺伝子を持った人は、副鼻腔で病原体を防護する反応も、しっかりしているのである。

 これまで、T2R38遺伝子と対バクテリア防御の関係は注目されていたが、対ウイルス防御にも関係するとは、誰も気づいていなかった。

 ちなみに、味覚や嗅覚をうしなった患者は、新コロにかかっている可能性が高いという研究は、2020-4にサンディエゴのキャロル・ヤンが発表している。

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 ストラテジーペイジの2021-6-17記事。
   ミャンマー軍は中共製の無人機CH-3で反政府運動を監視中。

 4月後半、ミャンマーの反政府勢力が、マンダレー郊外のチャンテ空軍基地に向けて、ロケット弾を5発、撃ちこんだ。

 この基地には、中共製の「CH-3A」無人機が2015年からあり、当初はビルマ北部の少数民族に対する見張り専用だったが、いつの間にかシナ人が、空対地攻撃できるように改造していた。
 ゲリラはその破壊を狙ったと思われる。

 中共としては、ビルマから中共につながるパイプライン(中共出資)を上空から監視したい。
 ビルマ軍としてはCH-3を反政府運動の偵察に使いたい。そこで2021-2にはとうとう、大都市上空にその姿を現している。

 CH-3は2010年頃からある。2015年にペイロードを2割増やして100kgにした「CH-3A」が登場。

 しかし2015以降も旧型CH-3は追加で売られている。安いので。
 ビルマ軍は、両方のタイプを運用している。

 CH-3はエンジンの能力が低く、巡航高度を4000mまでしか上げられない。そのためMANPADで撃墜されてしまう。MANPADにやられないためには5000mで運用する必要があるのだが。

 国境付近で警戒されているのは「ワ」族である。
 ワ族は民族的には漢人系。