熊追い払いも「スウォーム」で。

 熊殺しドローンに搭載する飛び道具は「空気銃」構造とするのが適切だろう。火薬はいっさい、使わない。

 圧搾エアタンクの空気圧によって直径15mm~20mmほどの、環境に無害な蛋形の金属弾を真下向きに発射する「駆除銃」だ。

 発射前にもし墜落してしまった場合の安全装置としては、ぜんまい式タイマーを用い、蓄気後、2時間ほど経過すると自動的にボンベ内の空気が抜けて、あとは物理的に弾丸が発射される可能性がゼロになるようにするとよい。

 空気が抜けるさいには「笛」管を何分間も吹鳴させるので、電波ビーコン、発光ストロボだけでなく「音」によっても墜落位置を現示する。またこの吹鳴機構により、バルブの不具合による密閉不良も察知できる。

 そして、ぜんまいを捲いてない状態では、蓄気タンクにはまったく蓄気ができないバルブ構造にしておく。したがってこのタイマーのセット忘れはあり得ない。フールプルーフだ。

 このドローンは多数機を用意し、スウォームによって巻き立て、トドメを確実にさせるようにすべきだ。半矢で逃がすわけにはいかないからだ。そのためには、熊の視覚に対して最もハラスメントになる波長・パルスのレーザーを、「勢子役ドローン」から照射させる。狼の声を出すスピーカーも、役に立ってくれるだろう。