歩兵が背負って携帯する無線機のアンテナは、「ナナフシ」に擬態せざるべからず。

 歩兵小隊長が持ち歩く通信機のアンテナの揺れ方には独特のパターンがあり、歩哨や斥候の電子双眼鏡にAIソフトが組み込まれれば、はるか遠くからも、まっさきに発見されてしまう。

 小隊長の位置が特定されれば、すなわち小隊の配置もおおむね推定されてしまう。それが部隊全滅の端緒ともなりかねない。

 では、敵の使っている偵察監視用のAIを、どうやってあざむくことができるだろうか?

 ナナフシが植物の枝に擬態できるのは、「節」があるからである。これを模倣せざるべからず。

 アンテナに不均等間隔に数個の「節」を設け、その節の箇所で、屈撓特性や弾性を急変させるのだ。さすれば、従来のような、自然界には存在しない「柔軟金属一本棒」の形状ではなくなり、挙動も自然界の植物に擬態できる。

 では自然界の「茎」「枝」の撓りダイナミズムとはどんなものかは、「オオイタドリ」を参考にするといい。イタドリは富士裾野にも生えているはずだから参考にするのは簡単だろう。

 ※余談だが、F-15の対艦攻撃ミッション改造は、イスラエルに外注しなよ。格安良心価格でやってくれるぞ。キッチリとね。

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 William Park 記者によ2021-6-22記事「Why single people smell different」。
  子持ち既婚男に騙されるような女は鼻がバカなのであるという驚きの研究。

 ルイ14世はヴェルサイユ宮殿のすべての部屋を常に花だらけにし、家具には香水をかけた。そして宮殿に入る者全員にも、頭から香水をぶっかけるように命じていた。

 病人には独特の匂いがある。コレラ患者は甘い匂い。急性赤痢患者は腐ったリンゴ臭。

 女性が最も妊娠しやすい発情サイクルにあるとき、その体臭は最も男性を惹きつける。逆に妊娠不可能な排卵期の女性体臭は男性にも不快である。

 HLAとよばれる蛋白質のグループ。人の免疫系はこれをてがかりに、ある細胞が自己由来なのか、他者のものなのか、はたまた病原体なのかを判別する。

 近親血縁者のHLAは近似する。HLAは体臭も決定する。したがって、近親血縁者の体臭は、似ているのである。

 いろいろな男性が着用したTシャツの匂いを女性にかがせる。どれがいちばん好まれるか。それは、きまって、じぶんのHLAといちばん異なっているHLAに由来する匂いだという。

 これには理由がある。
 まるっきり異なるHLAを両親からうけついだ子どもは、未知の病原体に対して免疫系を作動させやすい。しかし、似たようなHLAを両親からうけついでしまうと、その子どもは、未知の病原体から裏を掻かれやすい。すなわち種の生存に不利になるわけだ。

 HLAが違うと匂いが異なるメカニズムだが、おそらく人の表皮に出る物質の差異が、その物質にとりつく細菌の相を変えるのであろう。

 じぶんと近似したHLAの持ち主である男性と婚姻した女性は、性交欲は低く、子どもを持ちたがらない傾向もあるという。これはまだ未証明の研究だが。

 男性は40歳をすぎるとテストステロンが減る。これも男性の体臭を変える。

 女性と深くつきあっている男性、さらに、子持ちの男性は、もっと、テストステロンが減る。

 つまり鼻の良い女性は、まったく初対面の男性であっても、既婚であったり子持ちであったりすることを、単に彼が発している体臭によって、嗅ぎ分けることは可能である。