AFPの2021-7-2記事「Netflix removes Australian spy show in Vietnam over South China Sea map」。
ネットフリックスは、豪州で制作された6回連続の国際政治ドラマのベトナムでの放映を中止した。
このシリーズ名は『パイン・ギャップ』。豪州北西部に米豪合同で建設され運用されている信号収集拠点の名である。
作品中に、中共の主張する「ナイン・ダッシュ」線が書かれた海図が登場する。これをベトナムの検閲当局が許しがたいとした。
ベトナム当局にいわせるとネットフリックスは過去12ヵ月の間に3回、ベトナムの領土主権を蔑ろにした。
ひとつは中共製のロマンティックコメディ。もうひとつは『マダムセクレタリー』。どちらも9ダッシュ線の海図を映した。
2019-10にはベトナム当局は、ドリームワークスと中共の合作アニメ映画『アボミナブル』の上映も禁じた。理由はやはりナインダッシュ地図を表示したこと。
2018にはロマコメの『クレイジー・リッチ・アジアン』が、南シナ海を中共領とする世界地図をプリントしたバッグが映るシーンを削除することで、上映を許されている。
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Joshua Zitser 記者による2021-6-26記事「Israel’s new camouflage technology can make soldiers virtually ‘invisible’」。
イスラエル企業「ポラリス・ソリューションズ」が開発した「キット300」は、兵隊が輻射する赤外線を、敵のセンサーに対して遮蔽してくれる軽量素材。現在、米軍が評価テスト中。
全重500グラムのこの薄い人工生地は、二つ折りにすれば臨時の担架にできるほどの寸法。さらに畳めばコンパクトに持ち歩ける。
夜間の赤外線センサーのみならず、昼間の可視光双眼鏡も欺けるような迷彩プリント柄。しゃがんだ歩兵が、岩石になりすますことができる。
開発者は2006年のレバノン戦争に従軍したことがあり、そのとき、夜間に敵の暗視装置からイスラエル兵が見えてしまっていることに衝撃を受けた。
防弾に関しては敵に大差をつけていたが、「カモフラ」についてはほとんど敵と同じレベルであった。それではいけない。
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ストラテジーペイジの2021-7-3記事。
北部イラクのエルビル空軍基地に、イラン製のUAVが自爆特攻を初めて仕掛けたのが4月13日だった。
米軍の契約民間人が運用している双発の偵察機が入っている格納庫を直撃。
飛行距離は16kmほど。
イラン系の民兵は、そのGPS座標を事前に調べ上げて、それを終着ポイントとしてプリプログラムした。さらに、接近経路としては、民航機が常用している航路と極力重複させるようにした。
イランは「アバビル」無人機を1980年代から開発している。
最新のものは、全重83km、ウイングスパン3.2m、ペイロード40kg、巡航速度290km/時、滞空90分。
これを片道特攻に使う場合、射程400kmの巡航ミサイルになるわけである。搭載炸薬は27kgほど。