イスラエルのラファエル社は射程300kmの「シーブレーカー」艦対艦ミサイルをLCS用に売り込み中。圧倒的に安価ですよと強調している。

  KATHY GANNON 記者による2021-7-5記事「Afghan military officials: US left Bagram at night, didn’t tell new commander」。
     バグラム空軍基地からの最後の米兵の撤収は、この基地をこれからあずかることになるアフガン政府軍の司令官にもまったく通知されることなく、深夜、こっそりと実施された。
 新基地司令(大将)は、米軍がもぬけの殻となった2時間後(朝の7時)に、そのことに気づいた。

 バグラム撤収完了についての米軍からの公式発表は、金曜日であった。
 また、アフガン全土からの米軍撤収作業は、8月末までに了えることになっている。

 バグラム空軍基地はカブールの北、車で1時間の距離にある。
 「カブール空港(ハミド・カルザイ国際空港)」とは別だ。

 駐留していた最後の米軍部隊は、カブール空港からバグラム基地のアフガニスタン兵たちに電話をかけ、「基地にはもうオレ達はいないから」と知らせたそうである。

 そこでアフガン政府軍があわててバグラム基地を掌握する前に、一団の略奪者たちが早くも無人の兵舎や倉庫をくまなく引っ掻き回して物品を漁っていたという。

 バグラム基地内には監獄もあった。タリバン5000人が入ったものだ。

 8月のカブール空港は誰がガードしてくれるのかだが、これはトルコ兵がやるらしい。

 バグラム基地内には滑走路が2本あり、うち1本は長さ1万2000フィート。2006年に完成している。
 駐機場は100以上。そのひとつひとつがブラストウォール(コンクリート製防爆壁)で仕切られていた。米兵はそのありさまを「revetments」=護岸 と呼んでいた。

 米軍が残置した物資もおびただしい。テント、水入りボトル、エナジードリンク、戦闘糧食……。バラックの外装と内装、電話などの電設。

 民間タイプの車両数千台も基地内に残置された。キーは残されなかった。※おそらく私有車。
 装甲車は数百両が残された。
 重火器は残さなかったが、小火器とその弾薬は、かなり残したようだ。

 アフガニスタン政府軍兵士は、この基地の敷地の外縁部の警備を、普段から担当していた。その警備部隊にも、夜逃げ完了まで何の通知もされなかったのである。

 金曜日の夜逃げの完了から20分しないで、基地内の電力はシャットダウンし、真の暗闇になった。
 この全基地停電の意味は、略奪者たちにはすぐに分かった。彼らは基地の北門からトラックで基地内に乱入し、持ち去れる物は何でも積み込んだ。

 次。
 Thomas Newdick 記者による2021-7-5記事「South Korea’s Mysterious Submarine-Launched Ballistic Missile Tested From Underwater Platform: Report」。
    韓国がSLBMを完成すれば、世界でただひとつの、「核武装していないSLBM保有国」となるわけである。

 SLBMの水中からの試射が成功したと報じているソースは「YTN」のテレビニュースで、取材源は匿名の韓国軍高官だという。

 実験は、潜水艦からではなく、水面下に置かれたバージを使ったようだ。

 「YTN」によれば、このSLBMは、「Hyunmoo 2B」弾道ミサイル(2017年に米韓合同演習で実射したことあり)を転用したもので、射程は300マイルくらいであろう。名前がついており、それは「K-SLBM」もしくは「Hunmoo 4-4」だという。

 「YTN」によれば、このSLBMを搭載する新鋭潜水艦が、今月の後半に韓国海軍に引き渡されるという。
 「Yonhap News」が取材した匿名将校いわく、海軍はまだ水中の潜水艦からSLBMを発射することはできないであろうと。

 韓国の新型潜水艦は垂直発射管を6基、備える。そこからは弾道弾も、巡航ミサイルも発射できる。
 しかし2番艦以降は、このVLSを10基に増やす計画という。

 新型潜水艦は3000トンで、リチウムイオン電池をベースにしたAIPを動力とするという。

 米国は韓国に対して射程500マイルまでの弾道弾の保有を許していたが、バイデン政権が文左衛門に対してその射程上限を解除してやったので、今後、韓国は射程500マイル以上のSLBMも保有することができる。

 ※バイデン政権は中共を核軍備管理協議に引き込むための梃子として韓国を使っているかもしれない。

 『ディフェンス・ニューズ』の既報によれば、韓国は現在、射程1000kmから5000kmの弾道弾の開発を急いでいるはずである、と。

 北鮮は、核弾頭のSLBMを運用できる潜水艦を建造中である。
 韓国はすでに潜水艦から発射する巡航ミサイルを持っている。また北鮮が核を使えば米軍が核反撃してくれると期待できる。

 非核のSLBMで何をしたいのかは謎だが、巡航ミサイルでは敵の地下司令部を破壊しにくい。弾道弾ならある程度地下に侵徹させることができるだろう。

 ※ただしそれを水中から発射する必要はまるで無い。スプーフィングによってGPSは信用できず、潜水艦の自己座標(三次元)を精密に知ることすらできないのでは、ピンポイント照準は不可能である。

 ※韓国の意図は、SLBM弾頭に原発廃棄物を充填して、「ダーティボム」とすることなのだろう。三代目は新コロ流入を恐れて漁船の出漁すら禁じるほどであるから、放射能に対しても極度のビビリ屋なのだと考えて間違いない。さらに、高度高齢化が始まる2030年までにヤケを起こす可能性が出てきた中共から核攻撃されない用心として、ダーティボム反撃能力を水中に温存することには意味がある。中共は自己宣伝によって放射能恐怖症に罹っており、抑止蓋然性を向こうから用意してくれているところだ。韓国としては、ダーティボムを充填した巡航ミサイルに自国上空をノロノロと横断飛行させるのも、おもしろくない。SLBMならば日本海から安全に悠々と北京を狙える。それは、誰が北京を攻撃したかを曖昧にもするので、儒教圏人としては、ますます大満足であろう。

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 APの2021-7-6記事「German who ran think tank arrested for spying for China」。
    火曜日、ドイツ警察は、クラウス・L(現段階では頭文字だけ報道される)を、中共のスパイとして摘発していたことを公表した。
 こやつは2001から政治学系のシンクタンクを主催していたが、2010には中共のしもべとなり、接待講演や国際会議でカネを受け取っておった。
 裁判はミュンヘンで進むであろう。

 ※公表タイミングに意味がある。中共はEUと米国を分断しようとしているが、そうはさせねぇという意思表示。

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 Amber Wang 記者による2021-7-6記事「US spy planes make fewer flights over South China Sea as focus shifts: report」。
    北京のシンクタンクSCSPIによると、6月に米軍が南シナ海で飛ばしたISR機の数が、5月の半分に減った。
 そのかわり、6月にはISR機が東シナ海に集中したという。

 たとえば6月3日には嘉手納からRC-135Uが東シナ海に飛んだ。

 また沖縄を発進したP-8Aが初めて台湾海峡を北から南へ飛びぬけている。これはP-8Aとしては、初である。

 6月6日に米連邦上院議員団が台湾に飛来した。このとき運搬機としてわざわざC-17Aが使われている。従来なら民航機を使うのだが。

 ※撃墜できるものならやってみろというマッチョ外交。この真似は日本の国会議員にはまず無理だろう。中共の防空システムがこのC-17にどう反応したのか、ISR機とエリント衛星総動員で、電波通信情報を蒐集しているはずだ。