真空を利用した「針無し釣り竿」ができるのではないか。

 注射器のシリンダーとピストンを大きくしたような「捕獲筒」。そのピストンは遊動式。
 注射器の後方は非開放。その後端部空間は、細い金属パイプにより、金属製の小型空気タンクにつながる。
 この遊動ピストンを、まず完全に前進させた位置で機械的にロック。
 ついで空気タンク内の空気を抜く。
 シリンダーの先端から延びた短いホースの先端を水中生物にゆっくりと近づける。
 手元トリガーで、遊動ピストンの機械的ロックを外すと、注射器内のピストンが真空タンクに向かってひきつけられるように瞬時に後退。水中生物は「注射器」の前半部分に吸い取られる。
 ピストンは太いシリンダーの後端でストップし、水がタンク内に流入することもない。

 吸い上げ力を強くするためにはホースは長くできない。この「捕獲筒」も真空タンクも、いっしょに長いポールの先に縛着し、まるごと水中へ漬ける。手元トリガーは、ポールの後半分にとりつける。

 銛のようなものを前進させる「突き漁具」と違い、こうした急速吸引漁具に狙われた水中生物には、身をかわすチャンスはない。
 また、素人がこの道具を手にした場合も、「突き漁具」より、安全であろう。

 対象水中生物がじゅうぶんに小型であれば、傷をつけぬ「生け捕り」ができる。

 このメカニズムは「捕虫網」や「ハエ捕り棒」にも応用ができるはずである。