馬術障害に達磨を使うことを許可した奴。それが啓典宗教が禁ずる「偶像」に他ならないこと、さらに仏教徒も不快にさせることを、想像すらできなかったとは……。

 Reuters and Guardian sport の記者による2021-8-2記事「‘I shot someone else’s target’: Ukraine’s Serhiy Kulish suffers Olympic blunder」。
    ウクライナの射撃選手、セルリー・クリシュ君。50mライフルの決勝で、他の選手用の的を射ち抜いてしまい、とうぜん、優勝争いから一発で脱落した。

 クリシュ選手は2016年リオ大会の10m空気銃で銀メダル。有力選手で、ランキング的には世界第二位だった。
 「いったい誰が他人の的を射ったりするんだよ? 俺みたいな奴だけさ」と彼は自虐している。

 彼は競技中、ジャケットのボタンが外れたのが気になって、標的から目を逸らしてしまったのだという。

 クリシュ選手の本国での練習環境は、良くない。
 シューティングレンジは、居住地の市内に1箇所あるが、最大で5つの標的しか並べることができない狭さ。そのため当地で国際級の競技大会が開催されることはないという。

 本格修業のためには列車で国外に赴く必要があるのだという。