そこで鬼矢場刑事、登場。

 Shah Meer Baloch 記者による2021-8-21記事「Protests in Pakistan erupt against China’s belt and road plan」。
    中共が40年借り上げ、中共企業が大工事中の、パキスタンのバロチスタン州にあるグァダル港。
 この工事のせいで用水と電力が涸渇してしまい、さらには違法シナ漁船のトロールで沿岸海産資源が根こそぎにされているというので、住民が反発を強めつつあり。

 ついに今週、漁民と地元労働者が、道路封鎖の挙に出た。タイヤを燃やし、気勢をあげた。
 警察が排除する過程で、2名が怪我。

 金曜日には、シナ人労務者を港に運ぶ車列の最後尾車両が爆弾テロにやられて1人負傷。まきぞえで路傍の子ども2人は死亡。

 バロチスタン解放軍BLAが犯行声明を出した。

 先月、9人が爆殺されたのは、「ダス・ダム」の建設現場に向かうシナ人たちであった。
 4月には、駐パキスタンの中共大使がホテルで殺されそうになったが、無事であった。

 バロチスタンはパキ中央政府から見放されたような低開発地方で、グァダル市の場合、電気はなんと、隣国イランから買わねばならない。ところが最近、このイランからの給電が滞るようになった。どうやら、イラン領内の水力発電所のダムが、渇水に悩まされているかららしい。

 中共はグァダル市のために石炭火力発電所を建設してやるという約束だったのに、ぜんぜんそれを果たす気がない。

 パキ政府による住民に対する事前説明会では、中共が開発することでグァダルは「パキスタンのシンガポールに生まれ変わる」と薔薇色の未来を語っていた。嘘だった。

 先月、パキ当局は5隻の中共の違法操業トローラーを拿捕した。グァダル近海で密漁していた証拠の魚も押収された。
 これに対してシナ政府は、5隻は悪天候を避けるために近海にいたのだとシラを切り通しており、悪事を認めようとしていない。

 ※そろそろ中共はパキスタンとつきあうことが面倒くさくなってきたはず。これからはアフガニスタンに事業の中軸をシフトさせるだろう。

 次。
 Cara Korte 記者による2021-8-20記事「How climate change helped strengthen the Taliban」。
    アフガニスタン人の収入の6割は、農業収入である。
 過去20年、アフガニスタンのGDPのうち2割から4割は、農業がつくりだした。

 特産品としては、石榴、松の実、レーズンがある。
  ※松の実は中共が早くから航空便で輸入している。もちろん政策的な輸入であろう。

 しかし近年、旱魃と洪水がこもごも発生するようになり、農民は借金が嵩んでいる。
 政府が農民の面倒を見なければ、タリバンがそこに入ってくる。

 また、農村で喰えない若者は、タリバンに加入すれば、日当5ドルから10ドルにありつける。

 アフガニスタンで旱魃が発生すると国内に餓死者が出る。2018年には数千人が餓死した。

 アフガニスタン南部の農村で芥子栽培が増えたのは、芥子は他の穀物ほど降水・灌漑水を必要としないからである。

 ※芥子畑をナパームで焼き払えば却って地域が不安定化するなどといった本末転倒の屁理屈でアフガンの麻薬産業を20年間も育成してやった結果がすべてタリバンの軍資金となって今日の事態を招いているのに、西側の「専門家」どもはまだ芥子畑を撲滅してはならぬなどとと言っているのだから呆れるしかない。国連アドバイザーはタリラリピーポーか?