ひさびさに烏賊の行商トラックの物売りの声を聞いた。「いか~、イカイカ。いか~、イカイカ」。今、家の近所を巡回中。

 Ron Huisken 2021-9-2記事「Why Is China Ramping Up Construction of Missile Silos?」。
    ペンタゴンが、「中共はICBM戦力を大増強する気だ」と判断したのは、どうも2018年だったらしい。これは今年、在野の米国の軍事評論家たちが記事によって教えてくれている。

 ※これは示唆的だ。というのは2018年頃に中共の宇宙ロケット「長征」の年間発射数がいったんピークに達しているのだが、翌年からしばらく、発射数が減っているのだ。ひょっとして、「長征」の量産をセーブさせて、工場資源を「東風41」に転換させていたのかもしれない。今は「長征」の発射数は絶好調に戻ったので、それに先行して、地下工場では「東風41」もハイペース量産体制が整ったのかと考えられる。ちなみに長征の自重は「東風41」の10~20倍ある。液燃と固体燃料とでは比較にはなりにくいが、「東風41」を多数基製造させるために、長征の製造ラインから人や材料を転用するのは自然ではないか?

 中共には350発の核弾頭がある。
 そのうち、米国に届くミサイルは100発と考えられている。

 ※この根拠がかなり疑問だが、北米の南東部都市まで届かせるとしたら「東風5」が18基、TEL発射式「東風41」が18基しかないはず。火箭軍の発射旅団は「6基」の倍数単位だからだ。そのうち「東風5B」がMIRVだが研究的なもので、液燃サイロ式の「東風」じたい、政治的象徴でしかない。とっくに実戦力にはカウントされてないだろう。つまり実戦力は「東風41」だけだ。その「東風41」のMIRVポテンシャルが10個RVだというのだが、現実には3個がせいぜいだろう。18×3で54発。「東風5」も加えてその2倍弱。そんな計算をしているのかもしれない。

 毛沢東が中共も核武装すると決断したのは1955だった。

 米軍の統合核戦争プランであるSIOPは、1966年までは、ソ連と中共を一体のものとみなしていた。ソ連を核攻撃するときには、とうぜんのように中共も同時に核攻撃するつもりだった。
 1966以降、SIOPはソ連と中共を分けて考えるようになったが、中共は依然としてプライマリーターゲットだった。

 これを劇的に変化させたのがレーガン政権で、1982から中共を味方同然に扱うようになり、SIOPは中共をセカンダリーターゲットに格下げする。

 クリントン政権の第二期において、SIOPはふたたび、中共をプライマリーターゲットに戻した。

 さらに次のブッシュ父政権は、大西洋岸の軍港から5隻の『オハイオ』級SSBNを、太平洋ワシントン州バンゴール軍港に移籍させた。これによって、対ソ用のSLBMよりも、対支用のSLBMの方が多くなったのである。

 ※そして現在、遊弋中の『オハイオ』のトライデント2を全部発射しても、中共の新ICBM基地(でかいのが2箇所、中規模が1箇所、訓練テスト用の小規模が1箇所)のサイロに2個ずつRVを配当することができなくなりつつある。対露用の弾頭を中共に回すわけにもいかない。中共はぜったいに「New START」には加わらない。それは戦前の「ロンドン軍縮条約」で日本がどうなったか知っているからである。サイロ内も見せない。それどころかサイロへのミサイル搬入は全部地下鉄道でやる気だ。これは長門級戦艦をトンネル内で量産するようなものである。この話の続きは、次著でするとしよう。

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 Geneva Sands 記者による2021-9-1記事「White supremacist praise of the Taliban takeover concerns US officials」。
    トランプ支持の米国内の白人万歳バカ右翼どもがタリバン勝利を祝っている。
 タリバンに倣って米国内で暴力運動をもっと進めようとネットで煽っている。
 俺たちもシヴィル・ウォーを起こそうぜ、と叫んでいる。

 これについて本土防衛省のコーエン長官が先週の金曜日、全国警察に対して懸念を通知した。
  ※とうぜんながら社会暴力扇動と陰謀論のバックにはロシアのネット工作屋が動いているのである。

 工作員いわく。タリバンの勝利とは祖国愛の勝利である。信仰の勝利である。余所者=移民は殺せ。米国人が米国内でジハードを始めるべきだ。

 タリバンは反ユダヤである。それは正しい。タリバンは反ホモである。それも正しい。タリバンは女の権利を制限する。それも正しい。欧米には白人だけいればいい。

 この連中は「クロボホモ」という流行語を使う。グローバリストのエリートのことを罵倒して。

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 Sam LaGrone 記者による2021-9-1記事「U.S. Marine F-35Bs to Operate off Largest Japanese Warship Later This Year」。
   海兵隊司令官のデイヴィッド・バーガー大将は水曜日、海兵隊のF-35Bが今年11月に海自の『いずも』上から作戦すると語った。

 またその直後には海兵隊のF-35Bが英海軍の空母『QE』(R08)上にもお邪魔する予定だと。

 『いずも』と『かが』は艦首の最上甲板が不等片四角形であったのを長方形に改装する。工事は『いずも』で先行している。
 2023年度以降、自衛隊にF-35Bが42機納入され、艦上機となる。

 ※尖閣を守るためだけなら空母は要らない。「クワッド」を構成して四国連合艦隊で台湾、比島、ボルネオ島を防衛したいというのが、米軍上層の希望だろう。米国最上層からの要望は財務省をオーバーライドするがゆえに自衛隊にとっても都合がいい。先島群島上に点々とF-35B用の臨時予備基地を平時から準備しておこうとしても、反日諸政党の妨害活動に遭って、話が進むわけがない。空母の方が千倍も話は早いのである。