……現場からは炎上です。

 Stephen Chen 記者による2021-9-7記事「Chinese air force may have cracked how to land a hypersonic drone」。
    中共の『戦術ミサイル技術』という雑誌に水曜日、ある寄稿が……。

 どんなステルス機も、兵装を投射した瞬間に、自己位置が敵にバレてしまう。そこから生還するためには、ハイパーソニック速度で引き返せばいい、というのが、ハイパーソニック無人機を開発している某中国人技師の言い分。

 だが問題は、そのハイパーソニック無人機をどうやって全自動で味方の航空基地に着陸させられるのか。これに今、彼は取り組んでいるのだという。

 帰還途中に他の味方の有人航空機に衝突しそうになったとき、ハイパーソニック速度のままでどうやって自動回避できるのか、とか……。

 彼の計算によると、高度30kmをマッハ5で飛んでいる状態からエンジンをカットすると、高度がゼロになるまで、無動力滑空をそこから200km続けられるという。

 ただしハイパーソニック機体の向きを滑走路に合わせるために無理に旋回させれば、高速であれば機体は空中分解するし、低速であれば失速墜落してしまいかねない。
 ハイパーソニック機体は、せいぜいがS字蛇行するくらいしか、空中機動性はないのである。

 ハイパーソニック動力のスクラムジェットエンジンは、空中で一回消火したら、再点火できない。

 中共には、2035年を目標に、10人乗り旅客機をハイパーソニックで飛ばすという計画もある。

 次。
 Patrick Tucker 記者による2021-9-10記事「How Equipment Left In Afghanistan Will Expose US Secrets」。
    アフガンには使える状態で遺した装備は無いとペンタゴンは主張するが、そこには「情報」が遺留されているのである。米国はどのように兵器を製造しているのか。そしてどのようにそれを運用しているのかという情報が。

 機能破壊されていても、残存兵器を仔細に調べたら、そんな貴重ノウハウがぜんぶ中共やロシアによって分析されてしまう。

 それが、これから米軍にとっての大ダメージをもたらすだろう。

 特に指揮、管制、通信のための機材。車両や航空機に取り付けられている状態で、完全な破壊などできているはずがない。たとえばアフガン政府軍の空軍に供与したC-130輸送機。通信機材はほぼ無傷ではないのか。
 そこから、非常に有効な、対米軍のサイバー攻撃の技法が発見されてしまうだろう。

 ありふれたHMMWVにも無線機はとりつけられている。その中には、デジタル交信を米軍がどうやって暗号化しているのかの貴重情報が詰まっている。それが把握されてしまう。

 また、IEDを遠隔起爆させるゲリラの無線を米軍がどのように探知し、そしてECMをかけているか、それもつきとめられてしまうだろう。

 どんな電子機材であれ、それを動く状態にできれば、いじっているうちに、脆弱性を発見できます。器材には、必ずどこかに脆弱性があるものだ。