わが防衛省が韓国ミサイル情報を出さないのはどういう忖度?

 Brad Lendon, Jake Kwon, Gawon Bae and Yoonjung Seo 記者による2021-9-15記事「Both North and South Korea fire ballistic missiles as tensions rise on peninsula」。
   日本の海上保安庁によると北鮮は水曜日の午後12時38と12時43分に2発の弾道弾を日本海に向けて発射した。

 それから3時間以内に、韓国が水中の潜水艦からSLBMを1発、発射した。
 韓国国防省は、このSLBMがターゲットに正確に当たったと発表したが、それ以上の詳細は何も言わず。つまり場所も不明。文左衛門はその発射試験場所の近くに居た。

 王毅と文左衛門の会談は、北鮮の発射よりも数時間早かった。

 バイデン政権ができてから北鮮は一度も弾道弾を発射していなかった。まず巡航ミサイルで様子を見て、大丈夫だと判断して弾道ミサイルを発射した。

 韓国はSLBMに続いて、長射程の空対地ミサイルも1発、発射した。翼を展張するもの。それもターゲットに命中したという。
 この空対地ミサイルは現在開発中のプロトタイプで、「KF-21」ステルス戦闘機が運用することになるものだという。

 また韓国の国防開発局は声明し、すでに韓国は新型の地対地弾道弾の開発も順調に進めているという。それは従来より重い弾頭を有し、コンクリート構造物やトンネルを狙って破壊するものだという。

 また韓国の国防大臣は、韓国が対艦用の「ハイパーソニック巡航ミサイル」も開発していると声明した。
 それは近々、韓国軍に配備されるという。

 次。
 Thomas Newdick 記者による2021-9-15記事「South Korea Tests Four New Missiles After North Korean Launches」。
    本日韓国は、「スーパーソニック」の対艦巡航ミサイルをすでに成功裏に試験飛行させていると発表した。それはどうやらラムジェット・エンジンのようである。

 ※スーパーソニックとハイパーソニックはえらい違いだが、どうもCNNの方が韓国系記者多数が加筆しているだけに信憑性が低い。こっちが正確だろう。

 韓国は公式ビデオを本日、リリースした。それは新型弾道弾、対艦巡航ミサイル、そして空中発射式の巡航ミサイルである。

 このフッテージの中で最も印象的なのは、韓国西海岸の「Anheung」試験場と思われる陸上から、TELを使って垂直に発射される、彼ら言うところの「ハイパワー」な弾道弾、およびそれが、標的の真ん中に着弾する瞬間である。
 アンキット・パンダのツイッター書き込みによると、これは「ヒュンムー2C」弾道ミサイルなのではないかと。

 韓国政府の予算要求の中で分かっている情報として、韓国の新型地対地ミサイルの弾頭重量は3トンである。
 これに対して韓国のSLBMの「ヒュンモー4」の弾頭重量は2トン、射程は350~400kmの短距離である。
  ※北鮮の核弾頭は2トン。よって韓国もいつでも核ミサイル保有国になってしまえる。

 新型の地対地ミサイルは、北朝鮮内にある核貯蔵庫など数百箇所のコンクリート防護施設を破壊するものなのだという。

 韓国国防相が本日アナウンスした、韓国製の新型のスーパーソニック巡航ミサイルについては、韓国の国防開発局は、昨年の後半に完成したものだと確言している。

 韓国国防省がリリースしたもうひとつの動画。国産のスーパーソニック巡航ミサイルが沿岸の試験射場から発射され、途中省略があり、それが洋上の標的に命中するシーン。

 名称は未公表だが、画像から分かるのは、これはロシア製のマッハ2.8、レンジ300マイル以上の「オニキス/ヤホント」にそっくりである。ロシアがインドの資金で作った「ブラモス」も同様だが。

 公式発表によると今回の韓国のSLBMは、計画された距離を飛翔して、ターゲットに命中したという。
 文左衛門が臨場したということは、試射成功には十分の自信があったのだろう。
 すぐに量産と配備に移行するだろう。

 もうひとつ韓国国防省が公表した試射のビデオ。角ばったステルス形状の空中発射型巡航ミサイルがリリースされて主翼を展張する。テスト母機は韓国空軍のF-4Eで、チェイサーはF-15Kである。