Why building POW camps in U.S. mainland deters Chinese will of force projecting campaign during they tend to do.

 平時に、アラスカかアリューシャン諸島あたりに、次の中共との戦争で発生するはずの多数の人民解放軍将兵の捕虜たちを臨時収容するための捕虜収容施設を建設する。
 すると、その事実が報道されたただけで、中共は、台湾侵攻作戦など、考えられもしなくなる。

 その理由をご説明しよう。

 人民解放軍の、将校も兵卒も、もし米軍の捕虜になって、中共本土との通信が完全に遮断された場所に何週間、何ヶ月にもわたって監禁されてしまうと、その後、休戦となって捕虜交換が実行されたとしても、個人に国家から与えられる「Social Credit」は最低ランクにまで転落し、生涯、そこから上昇することは、無い。

 これは、本人だけではない。彼の家族・親戚・係累にも、同様の低評価が適用される。

 なぜなら、その数週間、数ヶ月の間に、彼は、密かに、米国のスパイに仕立てられているかもしれないからである。あるいは、米国式の思想に染まり、北京政府を憎むようになった可能性があるからである。

 そもそも捕虜になった時点において、すでに彼には反政府的、反軍的な思想があったのかもしれない。それが「投降」という行動に結びついている疑いも払拭できないわけである。

 したがって、処遇は、捕虜になった者一身にはとどまらない。彼の子々孫々までもが、中国国内における立身・栄福からは、断乎排除されねばならないのである。国家にとっての危険因子を伝える一族だからである。

 来世を信ぜず、「お上」に期待しない儒教圏人として、このような未来が待ち受けているとわかっているのならば、さいしょから誰も軍人にはなろうとしないし、やむなく徴兵されたとしても、極力、そのような危険な作戦には加わらない方法を模索するのである。
 これは末端兵士だけでなく、作戦参加指揮官も全員、そこを念頭してずるく行動するにきまっているのである。

 そのような軍隊による「侵略」は、あまり恐れなくてよいであろう。ミサイル空襲だけ、もしくは、口だけの脅しで終わる可能性が大だからである。

 ではいったい、中国兵は、どのようなときに捕虜にされ得るか。

 「島嶼侵攻作戦」は、大量の捕虜を生み出しやすい。海路を塞がれると、逃げ道がないからである。

 洋上での空戦は、墜落した飛行機のパイロットやクルーが捕虜になりやすい機会である。

 また遠洋での海戦は、敵艦艇の乗員がまるごと捕虜にされるかもしれない機会である。

 その逆に、大陸部での陸戦は、安心だ。逃げ道はいくらでもありそうなので、シナ兵は「捕虜にはならずに済むだろう」と未来を楽観してしまう。これでは抑止にならない。

 沿岸部上空での空戦も、パイロットが「パラシュートで降りても海岸に下りれば捕虜にはなるまい」と未来を楽観してしまう。これでは抑止にならない。

 沿海域での海戦も同様だ。

 米軍は、ここを考えて、対支戦略を組み立てるべきなのである。

 今、米海軍や米海兵隊や米陸軍がいっしょうけんめい研究していような、ひたすら先に前へ出て陣地を取る流儀では、対支戦争で大量の捕虜をとることは難しい。したがって、侵略の抑止にもなるまい。
 『孫子』の言う「伐謀」に、ならないのである。

 むしろ、前線部分にわざと「隙」を設け、そこにシナ軍の方から先におしよせてくるように誘い、その直後に一挙に躍進して包囲を完成してしまい、大量のシナ兵捕虜を確保する戦法を、磨くべきである。

 対艦攻撃も同様で、いったん軍港からはるか沖まで引き出しておいて、大陸からは遠い洋上で沈めるべきである。これはWWII中に米軍が広島県の宇品桟橋(陸軍の軍港)を空爆せずにわざと機能を残し、そこから南方まではるばる下って来る途中の輸送船をまるごとを撃沈して、捕虜を取る手間すら省くように努めていた流儀の、現代的適用である。

 と同時に、アラスカあたりの、脱走してもどうにもならぬ土地で、シナ兵捕虜を何ヶ月も収容できるような施設を、今から建設するとよい。
 その報道が、中共軍による台湾侵攻作戦を、ありえなくするであろう。

 今回ご紹介した説は、私流の「プロスペクト・コンシャス理論」に基づくものだ。ざんねんだが出版不況で、こういうテーマでは書籍は作れない。そこでサワリをお話しした次第。