M1戦車と寸法がそっくりな「動く標的」をシナ企業が珠海に出展した。重さ3トンで、車輪付き。誰が買うんだそんなもの?

 今回の珠海は、技術の裏づけがあからさまに無かったり、単に米国に対して強がっていることが伝わるだけで輸出商談などまるで度外視しているような出展内容が目立つ。この意味するところはあきらかだ。熊プーがものすごく焦っている。その指導のおかげで、航空見本市が、一政治宣伝ショーに堕したのである。国内の諸企業は誰も「お上」の意向に逆らうことができず、ほんとうなら各部をもっと洗練してから外国人に向けてお披露目したいところも諦めて、ヤケクソで出展につきあっているのだろう。だから誰が読んでもおかしいとわかるスペックも堂々と表示されている。それは隠された「反発」メッセージなのだろう。こうなると、昭和19年以降の東條英機おろしのような、反熊プー運動が、潜かに進行している可能性もあるであろう。

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 Prime Gilang 記者による2021-9-29記事「Awaiting Nuclear Submarine, Saab Offers Australia Upgrade Collins Class To Stay Strong Until 2048」。
   潜水艦をレンタルするといっても、予算と準備を考えると、あまり簡単な話じゃない。
 乗員を一から訓練しなおす必要もある。

 貸す側にしたって、現役のSSNが減勢になってしまうという難点がある。

 だったら、いま稼動している6隻のコリンズ級をアップデートしてはどうか――という提案をサーブ社が明らかにした。

 Saab Kockum 社がもともとコリンズ級(水面排水量3100トン、水中排水量3407トン)を設計しているので、改修も確実だ。
 改修したコリンズ級の寿命は2048まで延長される。その頃には新造原潜の運用が軌道に乗っている。

 コリンズ級はモジュラー構造になっているので、輪切りにしてエクステンドすることも容易なのだという。サーブ社はその経験も積んでいる。最近もスウェーデン海軍のゴットラント級でそれをやったばかりだと。

 ※たんにAIPに直すだけではつまらないので、アイソトープ発電機の小さいものを予備電源用に置き、原潜慣熟訓練のまねごとでも始めたら、いかがだろうか。

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 ストラテジーペイジの2021-9-28記事。
   1機の米空軍特殊作戦群のC-164A(双発ターボプロップ)と、州兵空軍の4機のA-10が、ハイウェイで離発着する訓練を実施した。
 この両機種は、冷戦中に欧州で、まさにそういう運用をする予定で設計されていたのだが、米本土でこんな訓練をすることは、これまでなかった。

 参考までに、中共空軍は、2014年に、ハイウェイを滑走路に使うテストを実施した。
 そして翌15年には、遼寧省、山東省、福建省にあるハイウェイの、すくなくとも10箇所の直線部分を、軍用機の発着ができるような特別な設計にさせたのである。

 そして現在、インドと中共の国境地帯で、両国の空軍が、同様の、滑走路を兼ねられる道路の建設に、しのぎを削っているところである。

 ※わが国の場合、南西諸島での住民エバキュエーションや緊急資材搬入のために、たったひとつの飛行場滑走路しか使えないのでは、突発災害時にたいへんな不安があるから、平時から、島内の道路のあちこちに、C-130が離発着できる、50m幅で、長さ1100m(それよりも長ければ長いほど可)の直線部分を意識的に計画して整備しておくようにすることが望ましい。これは、隠岐諸島など、韓国正面の国境離島でも同様である。いずれも、飛行場を建設するわけではないので自然保全とも両立する。住民の安全に不可欠な、防災設備の重要な要素だと考えることだ。小笠原諸島のたとえば母島にも、こういう道路区間はあっていいのではないか?