Corey Dickstein 記者による2021-10-7記事「U.S. troops deployed to Taiwan to train local forces amid growing tensions with China, report says」。
『WSJ』紙が火曜日に報道したところによると、台湾国内にすでに小規模の米軍部隊が駐留しており、すくなくもこれから1年以上、留まる。任務は、台湾国軍の訓練である。
米軍部隊は24人強の特殊部隊員と、海兵隊の分遣隊からなる。
特殊部隊員は、台湾の陸軍、海兵、海軍に、小型艇による作戦の稽古をつける。
派遣されている隊員たちは、ローテーションで次々に交代する予定だとWSJは報じている。
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Erica Earl 記者による2021-10-7記事「Air Force base in Tokyo is first in Japan to shift to HPCON-Alpha during pandemic」。
在日米軍司令部のある横田基地が、水曜日、在日米軍基地の中では先頭を切って、武漢肺炎リスクのレベルを「アルファ」に引き下げた。日本国内では限定的なリスクしかなくなった、と宣言したのである。
ワクチンを完全に接種しおえた在日米軍将兵は、日本国内のどこに旅行しても可い。またその証明書を携帯していれば、ヨコタ基地内をマスク無しで歩いても可い。
多摩丘陵レクリエーションセンター(米軍専用ゴルフ場)でもマスクはしなくて可い。しかし、基地内の軍病院の中では、ひきつづき全員がマスクを着装せねばならぬ。
また、ワクチン接種を完了していない基地外者を、基地内に招き入れることは、ひきつづき、許可されない。
横田基地管内にある4つの軍人子女学校でも、全員がマスクをしていなければならない。
在日米軍の他の基地でも横田に倣ってマスク義務が緩和されるのかどうかは、不明。
在日米軍基地内では、先月の後半から現在まで、トータルで9人の新コロ感染者しか発見されていない。
木曜日、佐世保海軍基地では、1名が新コロテストで陽性と出た。
在日米陸軍は、9-29から水曜日までのあいだに、3人の感染者を報告している。
横須賀基地では、10-1から火曜日までのあいだに、3人の感染者があったとする。
在韓米軍では次のような制限をしている。
在韓米軍は韓国全土を約230の地区に分けている。それぞれの地区で新コロ統計が把握されている。その人口10万人あたり50人以上の新コロ患者が過去7日間のあいだに報告された行政区へは、米軍関係者は、旅行してはならない。
げんざい、20の地区が、このオフリミット条件に相当している。
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Thomas Newdick 記者による2021-10-6記事「The Army Just Got Its Hands On Its First “Dark Eagle” Hypersonic Missile Launchers」。
米陸軍もいよいよ、ハイパーソニック兵器を普通に扱う時代に突入する。
陸軍用の長距離ハイパーソニック兵器(LRHW)には「ダーク・イーグル」の別名がある。
※弾頭部のHGV滑翔体が黒塗りの▲形状であるため。
この地対地ミサイルは、よくある車体がリジッドな「TEL」からではなく、装輪の重トラクターで牽引する長大なトレーラーをTELとして、そこから垂直に発射する。
ワシントン州にあるルイスマコード基地の陸軍部隊が、このミサイルを最初に運用するであろう。
どうやら最初の発射用トレーラーが9月の14日にはルイスマコード基地に搬入されていた模様である。いままで厳重に秘密にされていたのだが、昨日、基地広報が、その写真をオンラインで公表した。
受領した部隊は、陸軍第三野砲兵連隊の第五大隊。
いまのところ、そこから発射するミサイルは、まだ搬入がされていない。
まずは発射車両に砲兵隊員たちを慣熟させて、発射手順の訓練を開始するという段取りらしい。
写真からわかること。トレーラーはM870の改造である。
それを牽引するトラクタートラックは、オシュコシュのM983A4の派生型である。別名HEMTT。
発射大隊は、4個のラーンチャーからなる。
ミサイルの弾頭は、旧来型にもできるし、HGVにもできる。米陸軍ではハイパーソニックグライドボディと称するので、略すとHGBになる。
最高速度はマッハ17にも達するだろうという。レンジは最低でも1725マイル=3194km。
これが、現有の、レンジが190マイルしかないATACMSの後継になる。まさにゲームチェンジャー。
※米国が韓国に中距離ミサイルの開発を勝手にさせている、その背景には、これがあったのか。次の問題は、極東のどの国にこの新型ミサイルを搬入するのかということになるだろう。
とりあえず米本土西部、太平洋岸の基地にこれを置いておき、対支関係が緊張したらC-17でこれを前線へ展開する。
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ミニー・チャン記者による2021-10-7記事「China’s new J-16D fighter jet has been deployed to an eastern airbase near Taiwan」。
民間衛星写真によると、浙江省の空軍基地で格納庫が増設されている。浙江省は尖閣諸島の対岸である。
中共版のグラウラー電子戦闘機である「J-16D」がそこに配備されていることを、カナダにある「漢和ディフェンスリヴュー」が土曜日に公表した。
5月にはすでに、江西省の向塘空軍基地にJ-16Dらしきものが配備されているのが衛星写真で分かったという。
1月には、浙江省の湖州市の長興県にある航空基地に格納庫等の増設工事が進んでいるのが衛星で把握されていた。
台湾に空襲をかけるときに、最初のソーティでいちどに多数機を集中したい(同じ機が何度も反復出撃してソーティを増すのではなく)。その努力が続いている。その実験として月曜日に、いちどに52機を集中させてみた。