ノルウェーの個人テロリストが使ったクロスボウの製品名がどうしても分からない。

 模倣犯を出さないために伏せているのだろう。
 おそらく、横幅が小さいコンパウンドクロスボウ(両端に滑車付き)のものだろうとは想像できる。
 遠射性能の高い製品には何があるか、ユーチューブですぐにわかる。そのうちのどれかだろう。

 知りたいのは、2の矢の再装填がすばやくできるボウガンなどないはずなのに、犯人はそこをどう考え、何を選択したのか。

 あと、ユーチューブを見て承知したが、「ProChrono」という、飛翔物の速度を計測できるコンパクトなデバイスが市販されている。メートル表示可。電池式で、スマホにデータを送れる。電池が切れてもデータは消えない。これをベンチに置けば、銃弾だけでなく、矢の初速も計れる。2つの小さな窓の上を通過した時間を光学的に計測する。数値の誤差は0.5%という。
 ドップラーレーダーよりも精密な数字が取得できることは疑いもない。しかし、ドップラーレーダーで離れたところから測る野球用のスピードガンとは違って、これで「終速」を測るためには、器材を確実にプロテクトできる防弾板を自作する必要がある。
 そこさえなんとかしたら、再現した鎌倉~室町時代の和弓の終速を正確に測れるはずだ。21世紀にもなるのにその数値がどこにも無いなんて、日本の歴史学界は少しは恥じなさい。

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 LOLITA C. BALDOR 記者による2021-10-19記事「Navy probe finds major failures in fire that destroyed ship」。
    サンデテエゴ軍港で2020-7に全焼してしまった『USS ボノムリシャール』についての調査報告。1人の放火犯が原因だが、数十人の将兵が何をなすべきかわかっていなかったので、むざむざ消火のチャンスをなくしたと。

 誰も「泡消火システム」を使わなかった。それは正しくメンテナンスされておらず、しかも乗組み員はその使い方を知らなかった。要するに艦の上級士官の監督がなってなかったのである。

 艦内は整理整頓が悪く、可燃物が堆積・散乱し、不適切に保管されていた。艦内の消火拠点のうち87%は装備と機能が十全でなく、しかもそれを検閲点検しておらず、にもかかわらずでっちあげの報告書ですべてが万全であるかのように誤魔化されていた。

 最初に火を発見してからまるまる10分間、誰も火災報知器の非常ベルを鳴らさなかった。
 これで消火隊の展開が致命的に遅れた。

 延焼を抑制してくれる泡消火システムは、ボタンを押せば作動するのだが、水兵の誰一人、それを押さなかった。そうすればよいという教育を誰も受けておらず、そのボタンの位置も、機能も、水兵たちは知らなかった。
 『ボノムリシャール』は2億5000万ドルをかけて改装工事しているところであった。
 出火当時、フネには138人が乗っていた。うち60人は熱傷や煙吸引のため手当てが必要になった。艦内の一部は華氏1200度になり、金属が溶けてしまった。
 4月、海軍は同艦を除籍することに決めた。
 8月、水兵見習いのライアン・メイズが放火容疑で訴追された。本人は否認している。

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 indomilitary の2021-10-18記事「Diodon HP30 ? Submarine Launchable Quadcopter Reconnaissance Drone」。
   フランスのトゥールーズにあるベンチャーの「ディオドン」は、ナヴァルグループと提携して、水中から発進させられるクォッドコプター「HP30」を試製した。無人機である。

 この試作機をもとに、次は潜水艦から運用できるドローンを作るという。

 「HP30」のレンジは8km。滞空は30分まで。最高速度は55km/時。
 風速が25ノットあっても、問題なく飛ばせる。

 会社はその前に「H20」というモデルを完成している。こちらは水深数mからの発進を実現できている。

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 ストラテジーペイジの2021-10-19記事。
   米海軍は、敵性国の沿岸において、小型のクォッドコプター型UAVの攻撃から味方の軍艦を守るため、DRAKEというECM装置をすべての水上艦に搭載することに決めた。

 この装置はすでにイラク、シリア、アフガニスタンの陸上で2017年から使われている。発明されたのは90年代だ。

 陸上ではHMMWVに積む。するとその車両から半径数百m内では、敵のクォッドコプターは正常に飛行できなくなる。

 DRAKEはシステム重量が9kg(歩兵でも担げる)しかないのでこの程度だが、もっと重くしてもよいなら4kmくらいまで妨害電波を飛ばす方法はある。

 軍艦には複数のDRAKEを置く。そして安心ができない外地の港では、そのうち最低ひとつを、常にONにしておく。

 中東では敵ゲリラはまずクォッドコプターによって米艦の碇泊位置を見定め、ついでそこに小型のロケット弾などを撃ち込んで来る。よってその偵察を許さないことが肝要である。

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 Tyler Rogoway 記者による2021-10-18記事「Special Ops Train To Defend Strategic Aleutian Islands Radar Outpost During All-Out War」。
    アリューシャン列島のシェムヤ島には、アップグレードされた「AN/FPS-108 コブラデイン」早期警戒レーダーがあり、ロシアや中共から飛んでくる核ミサイルを見張っている。

 島には長さ1万フィートの滑走路もある。
 「イヤレクソン航空基地」が所在する。

 この島に中共のコマンドー部隊などが上陸してきた場合に備えて、陸軍のグリーンベレーを中核とする特殊部隊が訓練を重ねている。

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 Stephen ChenStephen Chen 記者による2021-10-19記事「China’s military tests nurses in nighttime island landing simulation」。
   中共軍は数ヶ月前、複数の軍病院から、300人以上の衛生兵(看護士)を集めて、数日間、上陸演習に参加させた。2mの波の中を、渡洋し、上陸。

 訓練はひるまに実施したが、参加した衛生兵には遮光ゴーグルを装着させ、薄暗闇の情況を体験させた。
 やはり、何回もやらないと、ミスは減らせないということがわかった。訓練は大切である。

 上海の中共軍医学大学校では、すべての兵隊にデジタル機器を装着させ、大量の戦死傷者が発生している最前線にて、メディックが、どの兵隊から先に治療すべきか、AIが教えてくれる、そのようなシステムを開発中である。メディックとその兵隊の位置関係も把握できる。

 ※ブルートゥースを使うのだろうと思うが、阿呆じゃないかと思う。現代軍隊の微少電波探知技術を下算していると、大怪我どころか部隊全滅ですぜ。闇夜にフラッシュライトを点灯させるようなモン。