北鮮で、こどもだましクーポン券が正式流通開始。

 2021-10-23記事「North Korea’s financial crisis has made it impossible to print banknotes. Efforts to issue temporary money coupons “Tongpyo” have been made to replace them, but distrust is growing」。

  北鮮の政府も、国営企業も、どこも、品物を買ったり給与を支払ったりするためのカネが尽きてしまった。
 今まで、こういうときには札を刷って資金不足を解消してきたのだが、北鮮政府は現状、札を刷ることができなくなっているらしい。

 とうとう、紙幣の代わりに、額面を印刷した紙切れ、「トンピョ」を印刷することになった。

 北鮮政府の手持ち現金が尽きたようだというルーモアは8月末から流れていた。
 そしていよいよ、北鮮の銀行は国営企業の為替も拒否するようになった。

 窮した北鮮は、9月に入って、5000ウォン(10月21日のレートだと1.09米ドルに相当)の額面の「トンピョ」を印刷して行使し始めた。
 これはいわば戦中の軍票や江戸時代の藩札のようなもので、政府発行紙幣とくらべて信用がまったくないものである。

 平壌では、この引き換え證は9月中旬に商店などに出回り始めた。
 さすがに商店ではこんな券の受け取りを嫌がっている。

 札を印刷できない理由だが、どうやら中国から、札を印刷するために必要な紙とインクを、いままでのように買えなくなってしまったらしい。
 それで、とりあえず国内の紙とインクだけで製造できる軍票/藩札のようなものを刷り始めたようなのだ。

 じっさい「トンピョ」は、普通にそこらにある只の白い紙に印刷されているという。誰が受け取る気になるだろうか?

 ホンモノの紙幣はいったいどこに消えてしまったのか――であるが、どうやら、金持ち階層がみんな個人宅の金庫に隠して、ひたすら貯め込み、使わないでいるらしい。それで、企業の金庫にも、銀行にも、札がなくなってしまったのだという。

 代わって市場で信用を保って流通しているのは、中共元かUSドル札である。

 ※ほんとうに紙やインクが原因なのだろうか? これは北鮮国内の紙幣印刷工場に、安定的に電力が供給されないことが原因ではないだろうか。印刷工場の受け取る電力(電圧)が安定していないと、札の印刷品質はメチャクチャに乱れてしまうだろう。インクの保温にも、常時通電が必要なはずだが、それがもしテンポラルに中断されるとしたら? それでオシャカの山が築かれてしまうのではないか?

 次。
 Brian Kim 記者による202110-22記事「KAI unveils electric basic trainer」。
    KAIは、電気モーターだけで飛ぶ初等練習機のコンセプトモデルを、航空見本市で発表した。

 「黒凧」という名前で、複座。小さいモーターが主翼前縁に4基あり、それで牽引式のプロペラを駆動させる。
 これ4基で1600馬力相当だという。コクピット内は与圧される。
 ウイングスパン11.2m。

 韓国空軍が現用している「KT-1」初等練習機の後継として提案するという。更新時期は2030年代の半ばを期待。