DMZ近くにLILWを埋めるのがそろそろオプションになるな。

 Gao Feng 記者による2021-11-4記事「China slams US curbs on visiting scholars from military-linked institutions」。
    米政府は8月以降、30人弱の中共国籍の研究者について、米国への再入国を認めない決定を下している。この者らは表向きの肩書きは学生や研究者であっても、本国において中共軍と密接な関係がある研究機関から派遣されていると判定されたため、研究者ビザが無効化される。

 再入国が許可される場合でも、本人もしくは両親が中共党員であるかどうか、また出国前に中共政府から「これをやれ」と言い付かってきているかどうかを、尋問される。

 そのさいスマホの写真が調べられる。中共の大学生たちにはときおり「軍事教練」が施されることがあり、そのとき撮影した写真が混じっていたりした場合、当人は米国の空港でトラブルに直面する。

 トランプ政権は2020-5-29に、中共からやってくるポスドクが特にいかがわしいと名指しで指弾して、入国制限を予告した。

 中共軍と一体の関係にあると見られる大学は、北京、哈爾浜、南京などに7つある。

 げんざい米国には、37万人もの支那人留学生がいる。そのうち4割は、理工系だ。

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 Marine Matra News の2021-11-7記事「US Marine Corps (USMC) Plans to Sell AAV (LVTP-7), Indonesia Must Monitor」。
    米海兵隊は2027年までにAAV=LVTP-7をぜんぶ引退させ、ACVに切り替えてしまう計画。
 それで、不要になるAAVを、他国に売るという。
 相手は、すでにAAVユーザーであるインドネシアかもしれないという。

 転売の前には徹底的な検査と修理がなされなければならない。そのためのスペアパーツ調達の話も始まっている。

 インドネシアは韓国から中古のKAAV7A1を15両、貰っている。
 米海兵隊は、すくなくも1311両のAAVを保有中。

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 Nuclear Power in South Korea (Updated October 2021)。
     韓国には24基の原発が稼動中。2基が建設中。運転を終了させられたのは、2基。

 2019統計によると、韓国の電力は、石炭火力で42%、天然ガスで25%、原子力で25%、ソーラーで2%、石油で2%、バイオ燃料で2%、水力で1%、風力でごくわずか、発電されている。

 燃料用のウランは、カザフスタン、カナダ、豪州、ニジェール、その他から輸入している。

 韓国の高レベル放射性廃棄物の処理を担任させる「Korea Radioactive Waste Management Corporation」という法人が2009年に設立された。
 2013年にこの法人は「Korea Radioactive Waste Agency」と改名した。

 韓国には使用済み燃料を処理する中央施設がない。現状、各発電所において、使用済み燃料は保管されている。
 2万トンを処理できる中間処理施設が計画されている。しかしその施設が運開するのは2035年といわれている。

 2015年末までに1万4000トンの使用済み燃料が貯蔵されている。
 その半分は蔚山にあるCANDU炉のオンサイト・プールにある。

 プールで6年間冷やしたあとに、乾燥貯蔵できる。
 また、各原発のプールが満杯になったら、最初から乾燥貯蔵するようにする。

 高レベル廃棄物の最終処分場の話は難航している。なんと2050年代のなかばまでは、それはできあがらない見通しだ。

 韓国の「商工エネルギー省」(MOTIE)は、増え続ける高レベル廃棄物を、海外で貯蔵することができないか、検討している。

 韓国は「再処理」ができない。これは米国がさせないのである。2015-6に米韓両政府は、これからさらに20年、韓国内では再処理をしないことで合意している。

 再処理を外国企業に頼むと、べらぼうに高額な費用がかかる。これは日本がフランスのArevaに再処理を頼んでいる費用から知れる。とにかく輸送コストが高くなりすぎ。

 LILW(低~中レベルの放射性廃棄物)は、200リッター容量のドラム缶に詰めて、各原発の敷地内に貯蔵している。すでに6万個のドラム缶が堆積している。

 2014-6には、ガラス固化したILWを詰めたドラム缶を浅く地中に埋めてしまう処分場ができあがった。
 深さ80m、直径24mの「サイロ」に投入するのである。このサイロが6つで、10万個のドラム缶を埋めてしまえる。

 さらに12万5000個のドラム缶を埋められる施設が2019には竣工するであろう。

 ※この記事は2021-10にアップデートされたと書いてありながら、古い話に終始している。最近事情が隠されているということは、韓国内で高レベルから低レベルまでの放射性廃棄物を持って行く場がもう無いということではないのか。2019に運転終了した蔚山1号炉の跡地などが、大規模貯蔵/処分地なのか?

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 Battle of Torgau。
   トルガウ会戦は、リグニッツ会戦に続いて起こった。
 トルガウ会戦の次の会戦は、ブルケルスドルフ会戦である。
 トルガウの戦い以後、七年戦争は収束に向かっている。

 1760年11月3日、エルベ河西岸のザクセン邦内トルガウ町で、フリードリヒ2世(フリードリヒ大王)率いるプロイセン軍と、オーストリー&ザクセン連合軍との間で、会戦が生起する。

 オーストリー軍には、ハンガリー人、ボヘミア人、シレジア人、クロアチア人、イタリア人、モラヴィア人が混ざっていた。指揮官のダウン元帥は、ザクセン軍もまとめて指揮した。

 プロイセン歩兵3万5000人。騎兵1万3500騎、野砲309門。
 墺軍側は、歩兵4万2000人、騎兵1万騎、野砲275門。

 プロイセンの擲弾兵の軍帽は前額部が真鍮板であった。
 歩兵銃隊と砲兵隊の軍帽は、擲弾兵用のサイズを小さくしたものであった。

 フリードリッヒは、マスケット銃の銃口から弾薬を装填するのに必要な槊杖を、従来の折れやすい木製から、折れにくい軟鉄製に変更させていた。しかもそれは天地の区別が無いデザインであった。

 プロイセンの連隊は、郷土編成連隊であって、入営者はすべて同郷者である。
 入営後も、種まきや刈り取りの農繁期には、一時帰郷がゆるされる制度となっていた。

 毎年秋に、連隊の訓練検閲がある。大王が要求した練度に達しているかどうか、評価される。

 特に、ポツダムで毎秋に開催される台覧訓練検閲には、かわるがわる数個の連隊が指名されて、集められた。国王が親臨する。
 もしこのとき、連隊の練成レベルが不合格だと思われたときは、その連隊の将校たちは講評のさいに満座の中で叱責され、場合によってはその場でクビにされた。

 この厳しい訓練のおかげで、プロイセン軍の部隊は、戦場を疾駆するスピード、機動の自在性において、他の欧州陸軍をつきはなせるようになっていた。

 重騎兵は、胸甲をよろっていた。

 軽騎兵連隊は、15世紀ハンガリー式の、フッサール騎兵である。
 墺軍の軽騎兵はとうぜんハンガリー人。だが、当時は他国の軍隊でも、皆、軽騎兵はハンガリー騎兵のような格好をしていたのだ。

 フリードリヒは、第一次シュレジェン戦役のあと、軽騎兵を改革していた。高度な斥候の機能を持たせるように。

 砲兵にも、第一次シュレジェン戦役の後、「騎砲」が加えられ、騎兵を野戦砲が随伴支援するようにした。

 オーストリー軍が布陣したのは、エルベ河畔の、トルガウ町の郊外。そこに、両翼を湖と湿地に依託できる、防御にとても適した高地があった。一帯は、深い森林地帯である。が、攻撃しようとするプロイセン兵たちには土地勘が十分にある。

 そこでフリードリッヒは、一部部隊をもって敵正面(片翼正面)を牽制させつつ、主力は敵の反対翼をひそかに大きく迂回し、正面と背後から同時に襲いかかろうと考えた。大森林中の長駆機動になるが、日ごろの訓練と、地元の案内人がいれば、成功する。

 フリードリヒはみずから3列縦隊の迂回隊を率いて森林内を通過し、墺軍陣地の片翼をまわりこみ、背後から攻撃開始。
 ダウンは砲声を聞くと、守備隊に方陣をつくらせて、全周からの攻撃に対処できるようにした。

 フリードリヒ自身が被弾して落馬・昏倒するほどの激戦だった(タマは貫通しなかったので助かった)。

 ダウンも足に被弾して、戦場から去るしかなくなった。それで陣頭指揮は不可能に。

 墺軍は、パニックに陥ることなく、整斉とエルベ河を渡河して、またドレスデンまで戻って行った。

 このトルガウ会戦にて、プロイセン将兵の死傷者は1万6670人。
 墺軍の死傷は8500。捕虜は7000人であった。

 つまりフリードリヒは、トルガウ陣地を攻略して勝利はしたが、惨憺たる損害を蒙った。お気に入りの擲弾兵の10個大隊もが、墺軍野砲のために吹き飛ばされていた。

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 Tyler Durden 記者による2021-11-6記事「NASA To Crash Spacecraft Into Asteroid, Testing Earth’s Planetary Defenses」。
    NASAは11-23に「スペースX ファルコン9」ロケットに載せて「DART」試験衛星を地球周回軌道に投入する。
 3年後に地球に近づく「NEO」(地球接近物体)—この場合は太陽周回彗星(岩石性)—に、このDARTをぶつけてコースを逸らせるかどうかを試す。

 DARTの重さは1200ポンドにすぎない。対象の彗星は「ディモルフォス」という名で、全長525フィート。2022年の9月26日から10月1日にかけて、地球をかすめる。

 うまく命中させれば、ディモルフォスはわずかばかりコースを変えるはずである。
 将来、地球を直撃しそうな彗星がやってきたとき、このデータが役立つ。

 地球にぶつかる十分な手前で、ちょっとだけコースを変動させてやればいい。それで、その隕石は、確実に地球からは大きく逸れることになる。SF映画のように、水爆で破壊する必要はないのである。

 中共の国家宇宙科学センターは、「長征5」を23基使えば、エンパイアステートビルと同じ大きさの隕石のコースを変えてやることができる、と試算している。彼らも、対彗星実験に、意欲的なのだ。