昨日の09:42に、時ならぬジェット機の轟音が函館市上空を覆い、やがて、遠ざかった。

 10日の道新の夕刊を見たら、やはりあれがF-35のご帰還の音であった。夕刊では9時40分としてあった。
 ステルス機は音で探知できると確信できた。

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 Corey Dickstein 記者による2021-12-9記事「Ideas from troops for cooling body armor, vehicle safety system and building layout software take top honors in Army innovation contest」。
   米軍部内の発明コンテストで表彰された人たち。

 もともと下士官でオスプレイの後部ガナーであったオブライエン中尉は、中東砂漠で防弾ヴェストを着込んでいる兵隊が熱中症になってしまう問題をなんとかしなければと思っていた。
 そこで、市販されている「camelBak」というランナー用の背負い水筒を、氷嚢として、ヴェストの内側に位置せしめた。
 キャメルバックは米軍派遣部隊のあいだでは、氷水携帯ボトルとして利用されている。冷水はチューブをすすって飲む。しかし防弾ヴェストの外側で氷を溶かしてしまうのが勿体無いとオブライエンは考えた。

 そこで、チューブを延長し、ループとし、電池モーターポンプで、官給の水嚢内の冷水を、ヴェストの防弾プレートの内側に循環させ、ふたたび水嚢にもどすシステムを、全重15オンス〔=425グラム〕で実現した。水嚢も防弾プレートの内側に位置させることはいうまでもない。

 試験の結果、14時間にわたって、防弾ヴェストの内側の温度を30度、下げてくれると確かめられた。

 陸軍のミレイ軍曹は、戦車回収車であるM88A1のガナーハッチには、兵隊のための安全バンドがついていないことに、フォートノックスに着任してすぐ気が付いた。
 これは悪くすると死亡事故につながるだろう。
 じつはミレイは前にフォートベニングのレンジャー大隊にいたとき、彼の中隊の少尉がストライカーに訓練で乗っていて、その装甲車が横転したことによって死亡した事故を見ていた。ガナーズハッチに、ガナーを車内へ拘束するベルトが一切無いことが、こうした死亡事故を必然にしているのである。

 そこで彼は新任地の工兵部隊の仲間(下士官と兵)とともに、12.7ミリの車載機関銃の銃手としての任務動作をいっさい妨害することなしに、車両横転時に銃手がハッチから投げ出されないように拘束してくれる安全バンドを、工夫した。

 結論として彼らは、M88A1の12.7ミリ重機の取り付け位置を、変更した。14インチ、さらに車体天板から離す必要があったという。それは延長金具によって解決した。

 建築士でありながら、陸軍予備部隊に通信将校として登録しているレレヴ少尉。
 家屋の外見が分かれば、その内側の間取りを自動的にAIで推定できてしまう、そんなソフトウェアを考案した。マシンラーニングを駆使したアルゴリズムで、地域差も反映される。

 これは、市街戦に投入される指揮官が、未知のビルの内部に突入する計画を立てるときに、すこぶる役に立つはずである。
 コラテラルダメージ(一般住民の側杖被害)の抑制にも、資するであろう。

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 ストラテジーペイジの2021-12-10記事。
    旧アフガニスタン政府軍の装備であった航空機のその後だが、複数機のUH-60と、1機のA-29、複数のセスナ208とPC-12が、米本土に戻ったようである。

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 Lee Chae Un 記者による2021-12-8記事「North Korea appears to have revived the “five families responsibility system”」。
   北鮮の両江道(長白山脈の南麓。満洲国境に接す)では「五人組(隣組)」が復活した。回覧板ではなく、1世帯から1人の者が伝令となり、口頭で、「お上」の命令を、隣家へ逓伝せねばならぬという。

 北鮮は1958に五人組の保甲制度を導入している。それがまた復活した。

 新コロで、もはや地域会合のようなものを開けなくなってしまったので、古来の相互監視・連帯責任システムを頼りにするのだ。

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 Harry Frost 記者による2021-12-9記事「New propulsion system using the key ingredient in moth balls could propel satellites through space」。
    キャンベラ市にある豪州国立大学の研究チームが、ナフタリン(トイレの樟脳ボールと同じもの)を人工衛星のスラスターに使うことで、衛星の寿命を2割(=約1年)延ばす方法を考え出し、2022半ばに実証するという。

 小型衛星に適用できる。プラズマと違い、部材侵蝕が起きない。

 ナフタリンの個体は、摂氏70度に熱してやれば、ガスになる(昇華現象)。このガスを、スラスター管の途中でさらに加熱してやればチョロい。