In my new book (ISBN978-4-19-865399-6), I apply the Prospect theory (Kahneman and Tversky, 1979) to the tactics to deter Chinese aggression.

 APの2022-1-2記事「Signed defense bill includes ending ‘pink tax’ on uniforms」。
   ニューハンプシャー州選出の連邦上院議員、マギー・ハッサンは良い仕事をしてくれた。ピンク・タックス解消のための国防予算をつけさせたのだ。

 ピンク・タックスとは、女性兵士であるがゆえに、その支給被服だけでは職務にいろいろと足らないことがあって、いきおい、男子隊員には必要のない、余計な被服支出を、自腹を切って私弁購買せねばならない、悪慣行を言う。

 ※わたしが北部方面隊の現役自衛官だったときには、少なからぬ冬季装備の自弁を強いられていた。PXにて、白迷彩のスキーの袋だとか、防寒靴のカバーだとか、銃剣の鞘のカバーだとか、どれもこれも、除隊して実家に持ち帰っても何の役にも立ちはしない装備品を、私費で買い揃えなければならなかったのである。その総額は当時でも1万円ではきかない。今、こうした悪慣行は部隊に残っているのだろうか? たぶん、残っているよね? 形を変えて。それについて、ハッサン上院議員のように、問題を是正してくれようと骨を折ってくれる国会議員は、いるのだろうか? 一人もいないよね? 幹部出身じゃ、こうした営内問題は、そもそも分からないと思う。

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 Caroline Delbert 記者による2021-12-28記事「10 Questions With the Guy Who Knows Literally Everything About Solid-State Batteries」。
    ミシガン大学のジェフ・サカモト助教授に、固体電池の展望についてインタビューした。
 彼の主たる関心分野は自動車。
 彼は「ザクロ社」も運営している。これはミシガン大学内でいろいろと発明されかかっている新技術をメーカー企業に紹介して商品化してもらう、あるいは研究費の援助を頼む、斡旋会社である。

 ※話されていることに新味はない。しかし「ザクロ社」のような私企業が日本の大学周辺にないこと、これが日本の産業の大弱点なのだと、気がついて欲しい。

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 The Maritime Executive の2022-1-3記事「Classic Energy-Saving Device Achieves Guinness World Record」

   三井OSKラインズ(MOL)等3社で1986年に開発した、スクリューの軸端にさらに小型のプロペラを追加する省エネ技術。このたびギネスの国際的ベストセラーに認定された。2020年末までに、3500隻以上の船舶がこれを採用したのだという。

 スクリュー軸のスピナー直後には乱流抵抗が発生する。ミニプロペラをつけることでこの乱流が消えるから、燃費の節約になる。炭素排出も減るわけだ。

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 Helen Gao 記者による2021-12-31記事「China’s Ban on ‘Sissy Men’ Is Bound to Backfire」。
    熊プーは2022予定の党大会を前に「強国化のためのシナ国民の若返り」を唱えている。このために若年世代はマッチョを愛さねばならず、Cai Xukun のような女々しい外見の男性スターをTVやネットでもてはやしてはならぬと定めた。

 ※さてどうなるんでしょうかというだけのしょうもない記事。これはニュースじゃないだろ、NYTさんよ。

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 Jong So Yong 記者による2022-1-3記事「North Korean authorities authorize plan to sell pine nuts to the Chinese through Nampo Port」。
   平壌を流れる大同江の河口港を「南浦」という(戦前の鎮南浦)。

 朝鮮松の実は巨大であるため、松林からそれを集めると、じゅうぶんに人の食用になる。このたび北鮮政府はこのパインナッツを南浦から中共へ向けて輸出したいという咸鏡北道の計画を承認した。木曜日に。

 ※手元の『北海道樹木図鑑』を見ると「チョウセンゴヨウ」は北海道の公園で植えているところがある。自生ではないようだ。本州の中部山岳地帯には自生するという。咸鏡北道はロシア沿海州の隣接地だから、青森県と似たような緯度だろう。日本の面積の7割を占める山岳地に、こういう食用松をなぜもっと人工的に増やそうとしないのだ? ふだんは栗鼠の餌となるだけだが、緊急非常時には、それがあるおかげで人間が助かるんだよ。

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 QASSIM ABDUL-ZAHRA記者による2022-1-3記事「Coalition: 2 armed drones shot down at Baghdad airport」。
   月曜日、バクダッド空港に2機の固定翼の爆装ドローンが飛来したので、C-RAMによって撃墜した。
 この日は、2020のソレイマニ爆殺の記念日にあたっている。

 バグダッド空港は民間空港。ドローンは、その中にある米国顧問団の居住区を狙ってきた。



亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか 国防秘策としてのプロスペクト理論