東京都は「グリーンウォッシュ」にかまけている場合なのか? また、奴隷制工場の生産物(ソーラーパネル)を輸入させることは道義上ゆるされるか?

 二酸化炭素排出抑制のために新築一戸建ての売主にソーラーパネル設置を義務付けても、二酸化炭素排出はほとんど減らせない。自治体が何か「やってるフリ」ができるだけだ。

 一戸建て住宅に一世帯で暮らしている都民と、集合住宅に入居している都民と、エアコン電力消費者の数として比較したら、後者が圧倒的に多いことは、自明。

 その少数派である一戸建て住宅の全戸数を「分母」とし、そのうちの新築の戸数を「分子」として、さらにハチゴー掛けしたら、超微々たる値にしかならぬのが、道理。

 なにもしないよりはマシという程度で、大目的であるはずの「ゼロエミッション」にはほとんど近づかないことは、暗算でも可能だろう。
 まさしく「行政のグリーンウォッシュ」に類すとの謗りは免れ難かるべし。

 その遅々たるスピード感を無理なく巻き上げるには、ソーラーパネルではなく、深夜電力を昼間に利用できるようにする「家庭用蓄電池」を普及させねばならない。

 その方法は「負担公平の原則」に基づかねばならない。東京都内に住民票を持ち、オフィスを構えている全成人/法人に負担させる。日本でいちばんエミッションを出している都市として、それは公平である。

 その公平の上に「インセンティヴ」による誘掖を考える。
 すなわち、私費で早く「家庭用蓄電池」を購入した人ほど、高い割合で都からの購入費補助が受けられる。そのようにする。

 個々の都民には、「家庭用蓄電池」を購入しない自由もある。が、その代わりに、その人が納めるグリーン負担金は、購入に積極的な他の都民への補助金の原資へ、廻されるようにするのである。公平、且つ、インセンティヴも強くなる。

 「家庭用蓄電池」が先に大々的に普及すれば、そのインフラに、あとから、ソーラーパネルや風力タービンで起電した電力を溜め込ませる接続も、工事は容易になる。

 「目的と手段」の合理性を想像できる人なら、納得ができるだろう。

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 David Choi 記者による2022-1-4記事「Gear mishap forces F-35A stealth fighter to make ‘belly landing’ in South Korea」。
     火曜日、韓国空軍基地のある瑞山で、F-35Aが胴体着陸。時刻は午後12時51分に。操縦士は無事。

 現在、F-35Aのロックマートによる納品価額は1機8000万ドルといったところ。
 韓国空軍は40機ほどを運用中である。

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 Ashley Barajas 記者による2022-1-3記事「Husky National STOL Series Partners with Outlaw STOL」。
   アリゾナ州のソマートン飛行場で今年2月、小型固定翼機のSTOL技倆を競う大会が開かれることになった。

 あらたにこの大会のスポンサーに加わった「アウトローSTOL」社のおかげだ。同社は2021にアリゾナ州ユマに設立されたばかり。経営者は、現役の軍人パイロットでアフガニスタン帰り。且つスカイダイバーでもある。

 ブッシュ・フライヤーは北西部に多い。
 他の地域からは穀物畑管理のために小型飛行機を飛ばしている人々が集まってくる。

 ※参加者が自分所有の飛行機で催事会場(飛行場併設)に集まって1日か2日、イベントを楽しみ、散会するときも気軽に飛んで帰ってしまう、そのような会合を「フライ・イン」という。これができる場所を日本の僻地にいますぐ増やすことが、近い将来の「飛行自動車」時代の予習となって、問題の整理を助けてくれるだろう。

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 The Maritime Executive の2022-1-3記事「Philippines Raises Stakes With Purchase of BrahMos Anti-Ship Missile」。
    ロシアが設計しインドで生産している「ブラーモス」超音速対艦ミサイルは、これまで輸出実績がなかったが、フィリピン政府が買う気を見せている。

 ブラーモスは、水上から発射するとレンジは160海里。最大速度はマッハ3。弾頭炸薬は440ポンドである。

 フィリピン政府としては、パラワン島の守備部隊にこのブラーモスを装備させて、沿岸部に展開し、それによってスプラトリー諸島海域に睨みを効かせたい。

 フィリピンは新コロ蔓延以前からブラーモスの買い付け交渉を進めていた。2020にはパンデミックが酷くなり話は中断していたが、それがまた復活、前進したようだ。

 フィリピンはその輸入代金として5500万ドルを積み上げているそうだ。