indomilitary の2022-1-6記事「Ahead of First Flight Test, Black Eagle Drone Prototype Called Using Piston Rotax 915 iS Engine」。
インドネシア国産の攻撃型無人機「ブラックイーグル」が完成に近づいている。初飛行は2月予定。
外見はプレデターもどきだ。エンジンは「ロタックス915iS」だという。
このエンジンはピストンエンジン。2014年に設計され、2017年に型式証明されている。ウルトラライト飛行機やスポーツ機、軽便ヘリコプターに搭載されるエンジンだ。
「Rotax 915 iS」は4気筒、ターボ過給、4サイクル、ガソリンエンジン。冷却方式は、空冷と液冷とがある。対応高度は4572mまで。巡航で135馬力、離昇時には141馬力を発揮してくれる。
「ロタックス915iS」は、「ロタックス912 内燃エンジン」(100馬力)から派生した。「912」は、バイラクタル社が「TB2」用にとりつけていたものだが、今はトルコ向け輸出は禁止されている。
Rotaxの工場はオーストリーにある。しかし資本はカナダのボンバルディア・レクリエイショナル・プロダクツ社が支配している。禁輸措置は、カナダ政府による命令である。
「ブラックイーグル」の諸元は次の如し。全長8.65m、ウイングスパン16m、高さ2.6m。
最大離陸重量1.3トン。ペイロードは300kg。燃料は420リッター搭載。滞空30時間可能。見通せる位置にあるのなら250km離れてもリモコンできる。
最大速度は235km/時。巡航は50km/時から180km/時。
巡航高度は5000m。上昇限度は7200m。
離陸滑走は700m必要。着陸は500mでよい。
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ストラテジーペイジの2022-1-7記事。
豪州の国境警備艇。18隻建造した『ケープ』級のうちの6隻。この更新が課題。
建造したのはオースタル社なのだが、材料のアルミ合金を中共から調達していた。そしてその仕様は誤魔化されていた。豪州人は、納品された低品質の素材を見抜けなかったのだ。
これで6隻の竣工は9箇月、遅れた。
コストも跳ね上がった。
以下、豪州の警備艇事情が詳しいが、略す。
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Paula Span 記者による記事「How did Woodrow Wilson become America’s most hated President?」
※日付不明だがこれはオバマ政権登場前後の記事だ。
ウッドロー・ウィルソンは1856-12-28生まれ。父はプレスビテリアンの牧師ゆえ、子ども時代から各地を転々とした。育ちは主として南部である。
大学は今のプリンストン。ヴァジニア州立大学で法学専攻。ジョンズホプキンス大で法学博士号取得。
プリンストンの政治学教員となり、1902には同大学の学長になっている。
1910にNJ州知事。
1912に民主党から大統領選出馬。そして当選。第28代大統領になった。
FDRのニューディール以前の大統領としては、いちばん大きな課題と取り組んだ。
1914のWWI勃発ではまず中立。1917に議会に参戦を呑ませた。
ヴェルサイユ媾和会議には「14箇条」を持ち込んだ。
そして「国際連盟」を実現させた。
その後、過労から体調が悪化。離職から3年後の1924に死去。
げんざい、右翼評論人の間では、ウィルソンを世紀の悪役とする論調が流行りである。
ピューリッツァ賞も受けているコラムニストのジョージ・ウィルは、カトー財団の宴会で演説した。「20世紀における世界一重要な決定は、寄宿制のプリンストン大学院をどこへ建てるか、であった」と。
この揉め事は1910に起きた。ウィルソン学長は、大学キャンパス内でいいだろうと考えた。ところが寄付者(OB)たちはウィルソンに反乱し、ゴルフ場に隣接した、離れた敷地に大学院を新設させたのだ。
これでウィルソンは小児的な癇癪を起こし、大学に未練がなくなり、政界への転身を決意したのだった。
ウィルソンは、大統領になった時点でレッキとした博士号を有していた。これは米国史初。
第一任期においては、進歩的世界観時代の経済規則改革で業績を上げた。
第二任期においては、連合国の勝利後の欧州に、人道の救済者として乗り込んだ。
累進所得課税を米国に導入したことで、彼は保守系からは評判が悪い。
優生学を支持したことはない。これは彼に対する中傷である。
ウィルソンは東部のカネモチ階級を代表していない。彼の家系は累代の敬虔なプレスビテリアン。むしろNYC流の金満層に反発していた。プリンストン大学の既存キャンパス内につつましい大学院を建てるのではなく、豪奢な大学院区画を新規開発しようぜと主張し押し切ったのは、カネモチ階級のOBなのである。
ウィルソンは古いスタイルの速記もできた。そうした彼の読みにくい手書き文書類は1994までに研究者による全69巻の資料集として公刊されている。もちろん速記は普通に読める英語に直されている。
鉄道の労務者を1日8時間以上、労働させてはいけないという連邦法を最初に導入したのもウィルソンだった。
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Maritime Executive の2022-1-6記事「Report: Russian Sub Hit Royal Navy Frigate’s Sonar Array」。
古い話だが2020年に英海軍のフリゲート『ノーザンバランド』の曳航ソナーにロシア潜がぶつかったのだという。
同艦にはBBCのカメラマンが乗っていたので、その模様は撮影されていた。それがこのたび「チャンネル5」の番組で初公開された。
衝突の直前、艦載ヘリが、露潜の潜望鏡が露頂しているのを探知していた。
衝突のおかげで曳航ソナーは機能が損なわれたので、『ノーザンバランド』は軍港に戻るしかなくなった。
『ノーザンバランド』の曳航ソナーはタレス社製で「2087型」といい、低周波数のアクティヴか、パッシヴモードで使用する。