火山偵察機に求められる仕様とは?

 今次の海底大噴火のような事象が発生したときに、現地の陸上(または海上)を偵察させるべく、遠隔地まで急速にかけつけさせるためには、プラットフォームは「大型飛行艇」であることがのぞましい。

 次に、そのプラットフォームから飛ばす偵察機は、内燃機関エンジンで飛行するものではダメだ。空気中の灰の粒子のせいで、いっぺんでオシャカになるからだ。

 さりとて、高度1万m~5000mくらいを、ロケットエンジンで航過、または「ロケットアシスト離昇+滑空降下帰投」させるのでも、意味をなさない。それだけの灰の粒子層をどんなセンサーも透視ができないからだ。

 同じ理由で、高度2万m以上を飛ぶ高々度偵察機も意味をなさない。

 したがって、たとえばトンガの地上の様子を確かめたくば、内燃エンジンのついていない無人偵察機を、超低速で、地上スレスレの低空に、飛ばせてみるしかない。

 これには「小型飛行船(もしくはバルーン)」+「小型電動プロペラ」のコンセプトが、役に立つだろう。
 それを、飛行艇から発進させる。
 風上から飛ばすのが有利だ。

 回収は、海上に落下させることによる。それも飛行艇によって揚収できる。

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 ストラテジーペイジの2022-1-16記事。
    なぜ中共は、米国「スペースX」社の「スターリンク」というLEO衛星群に腹を立てているのか。
 この衛星による無検閲のインターネットサービスは、中共が提供できる検閲付きのインターネットサービスをすべて無効化してしまい、中共独裁の屋台骨をゆるがせる、一大情報脅威になるためである。

 世界には、他にも、ケプラー、テレサット、リンクシュア、レオサットといった、インターネット中継衛星が多数ある。
 しかしスターリンクはずばぬけている。同社は中継衛星を2000機近く、軌道に投入している。その通信提供価格は、中共企業にも対抗できないほどに安い。

 スターリンクは最終的には1万1000機以上の衛星群になる。
 こうなると有事にASATで1機ずつ撃墜しようとしても、とても不可能だ。

 中共はこれに対抗して「LinkSure」を展開し、衛星中継をタダにしますよ(広告費でまかなうから)、と宣伝しているが、リンクシュアは「検閲」付きである。誰がそんなものを利用したいかという話だ。

 現行、スターリンクの通信速度は、ダウンロードは50メガビット毎秒、アップロードは15メガビット毎秒(+)である。
 この衛星群のおかげで、北極圏のような何の設備のない場所からでも、誰でも、国家の検閲なしで、インターネットに自由にアクセスできる。
 モスクワ、北京、テヘラン、平壌の独裁政権にとっては、目の上の蝿だ。

 ただしStarlinkは無料ではない。毎月99ドル、払う必要がある。また器材として、499ドルのパラボラ(真円ではなく、110ミリ×479ミリの楕円らしい。重さは4kg)と、モデムも必要だ。

 このパラボラを、よほどうまく隠さないと、公安警察にみつかってしまうだろう。

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 AFP の2022-1-14記事「Sweden rolls out tanks on Baltic island over Russia tensions」。
    スウェーデンは、ロシアが常に占領しようと狙っている国境の島、ゴトラントに、戦車部隊を展開した。
 AFVが十数両。兵員もそれに応じた規模。
 島の小さい港であるヴィスビィを中心にパトロールしている。

 近海では露軍の増強が活発化しつつあり。
 3隻の揚陸艦がデンマークのグレートベルト海峡を通過してバルト海に入ってきたのだ。

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 2022-1-14記事「Indonesian Navy receives KRI dr. Wahidin Sudirohusodo and KRI Golok」。
   インドネシアの「PT PAL」造船所が、病院船の『KRI dr. Wahidin Sudirohusodo (991) 』をインドネシア海軍に引き渡した。1月14日に。

 この病院船は7290トンである。
 患者159人の面倒をみることができる。
 最高速力18ノット。巡航速度14ノット。経済速度は12ノットだ。
 航続距離1万海里(約30日)。