アルバニアの古い飛行場がNATOの肝煎りで増強工事される。

 Travis Pike 記者による2022-1-19記事「TP-82 Cosmonaut Survival Pistol: Russia’s space gun」。
    1965年にアレクセイ・レノフが「ヴォスホート2」のミッションから地上に戻ったとき、コースが大きく逸れてシベリアに着陸。待機していた回収チームとは数百マイル離れていたので、かなりの時間、狼、熊、虎に喰われる危険に直面した。

 この事件のあと、マカロフが、宇宙飛行士のサバイバル銃器を設計することになった。

 このサバイバル火器は、ソウドオフショットガンとソウドオフ単発ライフルの合成物で、ロシアのゲージである「12.5×70ミリ」(西側基準なら40番に相当)の水平二連散弾バレルと、その下に、AK-74のライフル弾を発射できるバレルがセットになった、3銃身銃だった。
 散弾は発射せず、特製のスラッグ弾である。

 ライフル銃身がついている理由は、スラッグ弾はあくまで至近距離自衛用なので、もう少し遠い所を射撃したい場合に、そっちを使う。

 銃身長は11.8インチ。着脱式のバットストックをピストルグリップ後端に取り付けぬ状態では、全長が14.2インチに収まっている。

 バットストックは末広がりで、それ単独でふりおろすとブッシュナイフとなる二重機能。

 装填は、銃身を中折れさせることによる。排莢は自動ではなく手動。
 宇宙で身体が弱っている飛行士が、寒い土地で、複雑な銃器は扱えない。この単純さが、頼りになったようである。

 しかしこの銃器、さすがに今日ではISSまで持ち込まれることはないようである。

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 Tucker Chase and Matthew Hanes 記者による2022-1-19記事「There’s a Race for Arctic-Capable Drones Going On, and the United States is Losing」。
   ロシアの新兵器開発局は2019において、北極圏上空を連続4日間飛翔させつづけるUAVを作った。
 これは衛星航法には依存せず、「GIRSAM」という〔陸上アンテナ網の?〕ナビシステムを使うという。

 MQ-9A リーパー をはじめとする米国の無人機は、この真似はできない。北緯78度以北になると、GPS電波を満足に得られないからだ。

 北極圏は広いので、船や車両で移動していたのではどうにもならず、露軍に対抗することもできない。北極圏では空中輸送と空中偵察が、勝利の鍵となるのだ。

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 ストラテジーペイジの2022-1-20記事。
   フィリピン海軍は韓国に3200トンのコルヴェット×2隻を発注。単価は2億2700万ドル。引渡しは2026年予定。全長116m。

 韓国製の艦対艦ミサイルはレンジ160km。
 韓国製の対潜短魚雷は径320ミリでレンジ19km。
 艦隊空ミサイルのミストラルは、レンジ6kmである。

 韓国からは2019年に1隻の中古のコルヴェットが比島に寄贈されている。1200トンのポハン級。もう1隻の寄贈予定もある。

 米国は退役した3200トンのハミルトン級のコーストガード船を3隻、フィリピンに寄贈している。
 76ミリ砲は装備したままで。


兵頭二十八 note