最新の★《続・読書余論》は、「クーデター関係」と「暗殺関係」の摘録集積です。

 《note》 https://note.com/187326mg/  をごらんください。

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 記事「A geomagnetic storm that swept over Earth on Friday had other plans.」。
    金曜日、地磁気嵐が発生した。太陽コロナの大量噴出にともない、荷電粒子(プラズマ)に満ちた太陽風が飛来し、地球の磁場が狂った。

 地磁気嵐は、地球大気を昇温させる。LEO衛星にとっては、大気密度=空気抵抗 が、とつぜんに増えるので、困ったことになる。

 スペースX社の発表によれば、空気抵抗はそれまでの1.5倍になったことが、機体に搭載されているGPSのデータから、分かったという。

 地上管制局は、これら衛星群を「安全モード」に入らせた。そのままだと墜落するLEO衛星の軌道を上昇させて、空気抵抗を避けさせるためだ。

 スペースX社は、米宇宙軍からの情報支援も受けている。加州のヴァンデンバーグには衛星の衝突危険をモニターしている部隊がある。また加州の「レンラブズ」社は、地上レーダーによって、死んだ衛星(スペース・ジャンク)の動きをトラッキングしているので、その情報も貰う。

 しかしどうも最大で40機は、救えなかった。「安全モード」の次の軌道上昇ができなかった。これらのLEO衛星(スターリンク衛星群の一部)は、大気圏に再突入して燃え尽きる運命だ。

 全地球的な高速インターネット接続サービス(有料)を目指しているスターリンク衛星群はすでに1800機以上が、地球を周回している。
 スペースX社は、さらに数万機のスターリンク衛星を軌道投入する予定なので、40機の喪失は、たいしたことではない。

 地磁気嵐も、過酷なレベルになると、衛星内部の電子回路を破壊してしまう。しかし今次の嵐は、そこまでではなかった。

 2014年には、宇宙空間に放射線バーストがあって、「キックサット」という衛星のマスタークロックがリセットされてしまったことがある。

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 Caitlin Doornbos 記者による2022-2-12記事「Navy denies Moscow’s claim that US submarine was chased out of Russian waters」。
   ロシア国営RT通信は、米潜は無人島であるウルップ島沖を潜航していたと。

 これに対して米軍インド太平洋軍広報官のカイル・ラインズ大佐は、米軍はそもそも公海でしか行動していない、と、ロシアの言い分を否定。

 ロサンゼルス級SSNを領海から追い出したと報告した駆逐艦は『シャポシニコフ元帥』。米潜はアクティヴレーダーデコイを使い、領海からフルスピードで去った、とRTは報じている。

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 Marine Matra News の2022-2-13記事「Russia Releases “BOSS” Design ? Hybrid Battleship with Stealth Kemampuan Capability」。
   ロシアのルビン設計局(サンクトペテルスブルグ)からの提案。
 ハイブリッド潜水艦『SDV-1000V』。潜航可能なステルス駆逐艦、とでも言おうか。水中でも、また水上でも、敵と交戦できる。

 艦種はBOSS=国境&沿岸・可潜哨戒艦 という。
 BOSSは全長72m、重量1300トン。全体はタンブルホーム形。

 経済巡航速度10ノットで6437km動き回れる。最高は21ノット。

 機関砲、ミサイル発射機、324ミリ魚雷発射管×4。
 多機能耐圧ハンガーが2箇所あり、たとえばそこからドローンを飛ばすことができる。

 ※いっそ、山中峯太郎の、《飛行する潜水艦》のレベルまで行って欲しいものだ。

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 The Maritime Executive の2022-2-11記事「Channel to Remote Pacific Atoll」。
   米コーストガードの浮標敷設船『セコイア』は、米海軍の水中建設チームを乗せて、カロライン諸島の南端に位置する「カピンガマランギ環礁」の、狭小化していた水道を爆破浚渫し、再拡張した。

 ミクロネシア政府職員も同乗。

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 Diana Stancy Correll 記者による2022-2-13記事「Future sailors could earn up to $50K in enlistment bonuses」。
   米海軍の募集コマンドの広報官いわく。
 将来の水兵は、入隊するといきなり5万ドルのボーナスを手にできる。これは現行より1万ドル以上の厚遇である。
 ※実態を知らないため、文章からは素直にこのように解釈するしかない。俄かに信じられない話だが……。

 海上勤務手当ても4000ドルから、職域によっては1万4000ドル、乗艦の前にボーナスとして貰える。
 このくらい手厚くしないと優秀な水兵は集められない。

 もっとカネを稼ぎたい水兵は、情報収集任務の原潜に配乗されると、それが実現する。
 長期間、水底でじっとしているたいくつな乗務なので、最大で5万ドルくらい、手当てが出港前に貰える。

 米海軍が、特技分野によって与えている手当ての高額なものとしては、たとえばヘリから海に飛び込むレスキュー隊員は、2万4000ドル。爆発物処理は1万8000ドル。特殊部隊用の高速ボート操縦者は1万8000ドル。


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