最新の★《続・読書余論》は、フランソア・カロン著『日本大王国志』・ほか です。

 https://note.com/187326mg/  を ごらんください。

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 雑報。
 Bucha 村大虐殺の犯人部隊がネット上で特定されつつある。ヤクート族を集めた部隊にも容疑がかかっている。
 フィンランドとスウェーデンがNATOに迎え入れられる公算が、かなり高まってきた。超朗報じゃないか?

 未確認情報。ロシアのフリゲート『アドミラル・エッセン』に、対艦ミサイル「ネプチューン」がヒットしたと。

 ドイツはロシアの外交官40人に対し、5日以内の国外退去を命じた。
 駐リトアニアのロシア大使は、同国を出て行くように言われた。

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 Joe STENSON 記者による2022-4-1記事「’Punishment from above’: Hobby pilots build Ukraine’s drone fleet」。
   ワインボトルサイズの対戦車擲弾を吊下できる、クォッドコプター。Lviv市内のアパートでウクライナ人レジスタンスが製造中である。

 このほか、固定翼機の砲兵観測用ドローンも、ここで整備している。

 メンバーは6人。すでに40機以上を特殊改造して、ウクライナ軍へ提供した。
 この6人は、戦前、ドローンのレースの同好者たちだったが、今次戦争で、殺人ドローンスミスへ転業したのである。

 この6人には、技術的な相談ができる外部協力者が10人おり、さらにオンラインでこれまで877人の同好者から知恵を貸してもらった。

 用いている素材部品は、市販品と、3Dプリンターによる自作品などを臨機に組み合わせている。
 ※ポーランド国境に近いので、中共製のパーツも随意に取り寄せられるはずだ。

 1機あたりの製造原価は、アイホンより安い。それで、対戦車攻撃が、できてしまうのである!

 費用は海外から同好者が集めて送ってくれる。クラウドファンディングだ。

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 Lawrence Chung 記者による2022-4-3記事「Taiwan looks to develop military drone fleet after drawing on lessons from Ukraine’s war with Russia」。
   台湾指導部はようやく、国防におけるドローンの価値を認知した。ウクライナのニュースを見て。
 しかしドローンの戦力化に関しても台湾は中共に大きく遅れている。これから、急いで、追いつかねばならない。

 台湾国内で、UAV関連の技術を有している企業としては、「Thunder Tiger Technology」社、「GEOSAT Aerospace & Technology」社、「Coretronic Intelligent Robotics」社などがある。

 いずれもこれまで軍用モデルは設計してこなかったが、これからは関与してもらわねばならない。

 1990年代から軍用モデルを開発しているメーカーとしては、「Chung-Shan institute」社がある。

 「Chien Hsiang」というドローンは、片道自爆特攻機である。
 ヘルファイア×2基を吊下できる攻撃型ドローン「Teng Yun 2」も設計した。

 しかしどちらも量産はしてない。台湾軍からの注文がなかったからだ。

 中共の無人機技術は、はるかに先を行ってしまっている。たとえば「WZ-8」型UAVは、ハイパーソニックの無人偵察機なのだ。

 ※ロシアはウクライナに戦車を数千両も投入したわけではなのだが、NATOからの対戦車火器援助はすでに数千発に及び、さらに追加中である。これは重要な「戦訓」だ。この「戦車」が、東シナ海有事では「艦艇」に変わると考えねばならないのである。つまり、地対艦の誘導弾薬も「数百発」から「一千数百発」が必要になるのである。軍隊の指揮を受けている漁船や、上陸用の舟艇も、全部沈める必要があるのだ。敵はその隻数でこちらを飽和しようとするにきまっているので……。中期的にはGDPの2%を防衛費にまわせば、それだけの弾薬は平時からストックできる。だが短期的には、どうすればいい? 120mm迫撃砲弾用に、各種のPG誘導化キットを整備するのが、大急ぎのギャップ・フィラーとして有意義だ。テーザー付きの有線マルチコプターで観測すれば、電子妨害も凌げる。沖合い10kmで何十隻でも撃破できるだろう。15榴ではダメだ。中型ヘリで島嶼海岸まで持ち込めないし、敵のドローンからは位置が丸わかりで、掩蔽壕にもすぐに隠せるもんじゃない。

 ※120mm迫撃砲の発射陣地に敵歩兵が肉迫してきたとき、対歩兵用の「ゼロ距離射撃」を加えるにはどうすればいいか。この場合、弾頭信管を活性化させることは安全管理上できないので、「特殊装薬」を準備するしかない。つまり、弾頭信管に何がネジこまれていようが関係なく、砲口から水平距離で40mくらい飛んだところで、砲弾の尻から強引に起爆させてしまう、HEAT原理のマイクロ・デバイスである。それが、「特別減量装薬」と一体化しているモノを用意しておけば、緊急非常時に、何も考えずにそれをくっつけて発射するだけで、ゼロ距離射撃ができる。もちろん砲側員は壕内に伏せていなければ、破片で自滅するのだが……。


★《続・読書余論》フランソア・カロン著、幸田成友tr.『日本大王国志』昭和42年刊・ほか