雑報。
ウクライナの親たちはじぶんの幼児の背中の皮膚に緊急連絡先を直接ペイントしている。もしもじぶんたちが露兵に殺されてしまった場合に備えて。
未確認リポート。ショイグは北鮮と中共を訪れて、地対地ミサイルの援助を申し入れたと。中共は拒否したが、北鮮は応じたという。
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SOFREP の2022-4-4記事「Aerorozvidka: The Elite Ukrainian Drone Unit Who Stopped the 40-Mile Russian Convoy」。
40マイルの渋滞コンボイを一掃したのは「アエロズヴィドゥカ」の仲間たちだった。
アマチュアのドローン野郎たちだ。
『ガーディアン』紙の最近の報道によると、40マイルの渋滞原因は、ガス欠ではなかったという。
ウクライナの自発的インテリ・ドローン民兵隊と、4輪オールテラインバイクで移動する30個分隊のプロの特殊部隊のコラボで、夜間にコンボイを組織的に攻撃したことによって、車列の足が止められたのだという。
このドローン部隊はTB2も操作した。また特殊部隊は、ジャヴェリンやNLAWSを使った。
いずれもヒット&ランであった。
露軍のドクトリンに、助けられた。連中は、BMPから下車しても、決して装甲車から100m以上は離れない。だから特殊部隊は、戦車やBMPに3マイルまで近寄ってATGMを発射してBMPを擱坐させれば、そのあとは余裕で離脱可能だった。
宇軍の特殊部隊は、4輪バイクで機動するそうだ。
ドローン担当民兵は「アエロロズヴィドゥカ」という。2014創立である。
創始したのは、ヴォロディミール・コチェトコフスカシュという金融投資家で、彼は2015にドンバスで戦死している。
「アエロロズヴィドゥカ」は、軍事NGOなのだが、戦時には、ウクライナ軍麾下の、航空偵察隊という扱いになる。
現在の指揮官は、ヤロスラフ・ホンチャル中佐。平時の本業はITコンサルタントだ。
このNGOには、こういう平時のインテリばかり集まっているのである。
露軍は、夜間には行動しない。民家の影に車両を停め、民家を楯にしようとする。
夜間にドローンは地上からは肉眼で視認されないので、ウクライナ側はそこに乗ずる。
「アエロロズヴィドゥカ」には50人のマルチコプター操縦者が所属している。機材は、8軸のオクタコプターに爆弾複数を吊下できるヘビィーデューティ機から、市販の小型クォッドコプターまで、さまざま。
8軸の「R18」というマルチコプターは、滞空40分可能で、11ポンドのペイロード。行動半径は2.5マイルだという。もちろん夜間用のサーマルビデオで下界を視認できる。
投下する弾薬は小型なので、民家へのコラテラルダメージも抑制される。
停止している敵戦車に夜間、低空から落とすので、外すことはない。
事前偵察も大事だ。コンボイの中の最も価値の高いトラックから襲うべきだからだ。大概、それは、燃料輸送車と、飲用水輸送車だ。
これには「デルタ」と呼ばれる、NATO供与の車両見極めソフトが役立っている。たちどころに、どの車両が燃料輸送車なのか、教えてくれるのである。
ドローン部隊には護衛がつく。やはり4輪ATVに、暗視ゴーグルを着装した兵隊が。そのほか、リモコン地雷や、狙撃ライフルも携行して、UAVオペレーターを守る。
地上からのコンボイ奇襲の基本は、先頭の2~3両と、最後尾の2~3両を破壊すること。あとは身動きできなくなるので、空中からのドローンが始末しやすくなる。
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Alberto Nardelli and Jorge Valero 記者による2022-4-5記事「EU to Propose Banning Russian Coal Imports After Atrocities」。
EUはロシア産の石炭の輸入を全面禁止したい意向。
ロシア産の化石燃料の輸入禁止に最も抵抗しているのは、ドイツとハンガリーである。
石油と天然ガスについてはEU27ヵ国の満場一致の禁輸決定は無理だろう。しかし石炭ならできるかもしれない。
満場一致でないと禁輸は決められない。EUは。
現在、EUから逆に、LNGの輸送や貯蔵等に入り用な諸装置をロシアに向けて輸出し続けているが、次はこれについての禁輸も話し合われるだろう。
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Claudia Ciobanu 記者による2022-3-22記事「Number of Migrants Trying to Enter Poland from Belarus Picks Up Again」。
戦争のドサクサにまぎれてベラルーシからまた中東人の移民希望集団がポーランド国境を越えようとし続けており、ポーランド警察はそれを阻止している。
集団の中にはアフガニスタン人が目立つ。
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Lawrence Chung 記者による2022-4-5記事「Taiwan looks at tunnel bunker as emergency wartime military command centre」。
台湾北部の脊梁山脈である「雪山」。そこに2006にトンネルが開通している。全長13km。
対支有事にはここに統合作戦指揮センターを設けよう、と台湾軍は構想中。
いちばん深いところで、地下512mもあるから、核攻撃にも耐えられる。
住民の避難所としても使える広さである。
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Christopher Howse 記者による2022-4-2記事「Why the destruction of Ukraine’s churches matters」。
マリウポリは、1779年に、クリミアから逃げてきたギリシャ語を話す住民たちによって建設された。名前の語源は「テオトコスのマリー(神の担い手であるマリー)」。
スターリンは1932~37年に、無神論五ヵ年計画を推進し、マリウポリの教会は1940までにすべて使用禁止となった。
ロシア軍がミサイルで破壊して300人を殺したマリウポリ劇場は、もともと、1930年代に破却された「聖・マグダラのマリア」教会のあった場所。そこに1960年に意図的に古い教会スタイルで建てられていたのであった。